『若者のすべて フジファブリック 志村正彦がのこしたもの』(NHK甲府 ヤマナシクエスト)
本当に素晴らしい番組でした。
思わず2回続けて観て、そして、ずっと号泣し続けました。
実は、つい先日、ある大切な友人が急逝しました。彼女との出会いのおかげで、私は志村正彦くんや、この番組のナビゲートをした藤巻亮太くんと実際に会って話をすることができたと思っています。
彼女にこの番組を観てもらいたかった。いや、きっとあちらで観て、そして一緒に泣いてくれたことでしょう。
志村くんが亡くなって、間もなく10年。本当に彼ののこしたものは、ますます輝きを増しています。私自身も、彼のおかけで人生が全く違ったものになりました。感謝してもしきれません。
本当にいろいろな音楽、いろいろな言葉たちに触れてきたつもりですが、志村正彦がのこしたものは、まさに「もの」。生きもののように、時代とともにうつろい、新たな意味を生み出し続けています。
そう、藤巻くんも冒頭で「うつろいゆくもの」という言葉を使っていますね。
私は2008年の4月に「茜色の夕日(フジファブリック)」に見る「もの」と「こと」 という記事を書いています。実はこの記事をご覧になってくれた志村くんのご両親が、翌月実現した富士吉田市民会館凱旋ライヴで私を見つけてくださり、志村くんとの対面を実現してくれました。
そして、今日のこの番組でも最後に放送されたあの、「茜色の夕日」演奏前のMCで志村くん自身の口からも「ものやこと」という言葉が…。
その後、リニューアルされたふじさんホールで藤巻くんと、また職場ではイエモンの吉井和哉さんと、志村正彦談義をすることになりました。本当に自らの意識や意思を超えたところの「もの」のご縁に感謝するしかありません。
この番組では、残されたメンバーをはじめ、同級生の皆さんや、志村くんが亡くなったのちに彼の音楽に出会い、人生を突き動かされた人たちが、それぞれ「のこしたもの」をどう受け継いでいくかを語ってくれました。
私も、先日天に召された友人の遺志も含めて、そうした「もの」をどのようにさらに意味のあるものしていくのかを改めて考えさせられました。ただ志村くんの音楽を紹介するだけでなく、彼が未来に投げたであろうボールの、そのほんの一部でも、ちゃんとキャッチできるようにしていきたいと思います。
また、志村正彦、太宰治、李良枝…夭折の天才たちの感性を育てた富士吉田、特に下吉田が持っている特殊な霊的磁場についても、生徒たちと一緒に感じて考えていくつもりです。せっかくそこで一日の半分を過ごしているのですから。
この番組、もちろん志村正彦やフジファブリックを知ってほしいという意味でも、そして富士吉田、富士北麓の魅力を知ってもらうためにも、ぜひとも全国放送してほしい。非常によくできた番組であったからこそ、そう強く望みます。
朗報! 2020年1月23日深夜、BS1「にっぽん ぐるり」にて全国再放送決定!
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