『薬師如来―病苦離脱へ』 飯塚幸謙(集英社)
貴重な「薬師如来」本。
最近の人生テーマの一つが「薬師如来」です。
この本の表紙にもあるように、薬師如来は左手にあるモノを持っています。
これは「薬壷」と言われていますが、本当は違う。そのことについては、最近もこちらに書きました。
「オンコロコロ センダリ マトウギ ソワカ」という薬師如来の真言の意味については、実はこの本にも詳しくは載っていません。
真言とはいうのは、その意味よりも音が大切なので、無心にお唱えするのが良いとのこと。自我(コト)を超えるために、言語を他者(モノ)化するわけですね。
この本は、薬師如来だけでなく、仏教の歴史を俯瞰できる内容になっています。たしかに、薬師信仰はある意味仏教を超えた民間信仰(ご利益信仰)ですからね。こうして薬師如来を入り口に仏教の奥義に踏み込んでいくということは、おそらく薬師如来さん御本人にとっても本望ではないでしょうか。
そう、未来医療器具の「コロコロ」も、自我を捨てて、徹底的に利他にならないと効き目がないんですよね。
そうした「意識」が物質(や肉体)に影響を及ぼすという、かつては宗教的な、そして現代においては科学的な「真実」を理解することこそが、これからの時代の幸福の鍵になってくると思います。
今は古書でしか手に入らない本ですが、常に書棚に置いておきたい一冊です。
Amazon 薬師如来―病苦離脱へ
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