『時間は存在しない』 カルロ・ロヴェッリ ・冨永 星(訳)(NHK出版)
今日は東京にてある会合に参加してまいりました。地球の未来に関わる、大変重要なミーティングであったと思います。
いろいろな方といろいろな話をいたしましたが、高城剛さんの下で活躍されている映像作家の方との対話の中に、この本のことが出てきました。
私もちょうど最近読み切ったところでしたので、ずいぶんマニアックなところでシンクロしたなと思った次第です。
さて、その高城剛さんとのラジオ対談でもお話しましたが、私は「時間は未来から過去へと流れている」と考えています。
実は、これは「考えています」というところがミソでして、つまり、「あえてそう考えている」ということなのです。
本当は「時間は存在しない」。あるいは「今」しかない。しかし、人間として、いや宇宙人として、すなわち生命体としては、方便として「時間は存在し、未来から過去へと流れている」と考えているのです。
多くの地球人は「時間は過去から未来へと流れている」と「考えています」。それは間違いではありませんけれども、しかし楽しいか楽しくないかと言ったら、楽しくない考え方です。
より、前向きに、そして未来的に無限の可能性に運命を任せる生き方をしたいなら、絶対に「未来から過去」と考えたほうがよい。つまり「方便」なのです。
この本に書かれている「時間は存在しない」というのは、全くそのとおりの真実です。私の「未来の記憶」とも詳細の部分で一致しています。
上の写真の帯に書かれているとおり、「時間とは、人間の生み出すもの」です。そして、その流れの捉え方も、それぞれの人間が生み出すものなのです。
ワタクシの「未来の記憶」(胡散臭いでしょ…笑)によると、世の中は「モノ(未知)」と「コト(既知)」だけで構成されており、モノをコト化する時に、「トキ」が生まれます。モノをコト化する、すなわち「シゴト」をするのは、人間などの生命だけです。
ですから、「モノ」世界には時間はありません。そして「コト」世界はデータであって記録なので、その再生の方向は「過去から未来」となります(音楽を想像するとよくわかります。ライヴにおいて音は未来からやってきますが、楽譜の再生や、録音の再生においては意識は過去から未来へと向かいます)。
そうした「コト」世界を重視する、特に近代西洋の学問や教育によって、私たちは本来自由であるべき「時間が流れる方向の選択の可能性」を失っているのです。
時間はもともと存在しないモノなので、どちらに流れるコトにしても構わないし、どちらが正しいとも言えないのだけれども、しかしその選択によって、現世の「楽しさ」は大きく変わってきます。
ちなみに、生命でありながら、「時間は存在しない」状態を体験するにはどうすればよいか。モノのコト化をやめればいいのです。それはたとえば瞑想や座禅によって得られる境地です。とすると、まずはとりあえず「仕事」をやめる必要がありますな(笑)。
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