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2019.10.07

上原ひろみ(15歳)のシューマン

 イトルは上原ひろみのシューマンですが、何がすごいって、この20分間でその演奏をガラッと変えてしまう、モスクワ音楽院のヴェラ・ゴルノスタエヴァ先生のレッスンがすごいのでした。

 一流の演奏家、そして教育者のレッスンというのは、こういう感じです。私も幸運なことにそのようなレッスンを受けたことがありますし、聴講したことも数多くあります。

 音楽を変えるのは先生の言葉なのですが、その言葉は大概が音楽(聴覚)以外のイメージであることが多い。視覚であったり、嗅覚であったり、味覚であったり、触覚であったり、第六感的な何かであったり。

 逆に言うと、音楽はそうした私たちの感知する現実界や霊界よりも、さらに上の次元にあるということですね。言語もそれなりに高次元になりえますが、音楽にはとてもかなわない。それがよくわかる素晴らしいレッスンです。

 この番組は1994年に放送されたNHK趣味百科「ピアノで名曲を」ですね。この上原ひろみさんのシューマンの翌週は、なんと上原彩子さんのリストでした。

 このダブル上原は、のちに道をたがえ、かたやジャズピアニストとしてグラミー賞を獲り、かたやチャイコフスキー国際コンクールで優勝という快挙を成し遂げたのでした。お二人が同じヤマハに通っていたというのは有名な話です。

 ちなみにピアノのレッスンと言えば、15年前に紹介したカツァリスのショパンも良かったなあ。

 

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