『記憶にございません!』 (三谷幸喜 脚本・監督作品)
映画好きの下の娘の誕生日ということで、家族で映画館へ。
娘は「ジョーカー」を観ましたが、親二人はある意味正反対の世界「記憶にございません」を鑑賞。
救いのない「ジョーカー」に対し、救いに満ちた安心・安定の三谷幸喜さんの世界。
重みやメッセージ性は高いとは言えませんが、まあ、こういう安心して観られるエンターテインメントも大切です。
当然、帰り道、娘と親たちは対照的な空気をまとっておりました。どちらも物語の世界であり、しかしどこかリアルでもあります。
私たち夫婦としては「たまたま」似てしまったリアル世界の御本人たちをよく知っているために、おそらくは普通の観客の皆さんよりも笑ってしまったと思います。たしかに似ている(あるある)シーンが(笑)。
さてさて、細かいことは抜きにして、三谷作品を観るたび思うのは、まあ当然といえば当然ですけれども、これ舞台だったら最高だなと。映画としてはどうしても二流になってしまうなと。
もちろん一流を目指しているわけではないので、それでいいわけですが、どうなんでしょうかね、たとえばこれを交通費もかけて2千円で観るというのは。舞台なら大満足でしょう。
今日、どういうわけか(ホントに分からない)、3人とも税込み1100円で観られましたので、別に損したとは思いません。特に、中井貴一さんと草刈正雄さんの演技には大満足でした。それはたしかに映画だからこそ分かる微妙な表情であったりするわけですが。
ここのところ、日本映画には佳作が多いと思います。しかし、それは佳作であって、名作ではありません。難しいところでしょうが、なんというかスケールが小さいのですね。これって、まるで私小説が量産されたあの時代の文学界みたいな感じなんですよね。
パワーが少し足りないなと。すなわちお金と時間なんでしょうけれど。そういう意味で、やっぱり「全裸監督」はすごい!すごすぎました。
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