祇園祭と富士山の噴火
友人に頼まれて、富士吉田市内のある神社の祭神について調べております。いずれ、その内容も掲載しようと思っています。
その調査の過程で知ったことなのですが、あの京都の祇園祭の起こりには、富士山の噴火が深く関わっているんですね。
その噴火とは、青木ケ原樹海のベースになる溶岩台地を作った貞観の噴火です。西暦で言いますと864年からの数年間。私もその溶岩流のすぐ横に住んでいますので、大変身近な噴火(というのも変ですが)です。
言うまでもなく、現在の八坂神社の祭神はスサノヲ。もとは牛頭天王です。インドの神様。お釈迦様の生地である祇園精舎を守る神です。
その牛頭天王、日本に伝えられてからは、その荒々しいキャラの類似性からスサノヲと習合しました。江戸時代までは、八坂神社は祇園社などと呼ばれておりましたが、ご存知廃仏毀釈により、その名は祭や地名に残ることになりました。
平安時代の当時、都では疫病もはやり、また富士山も噴火、さらに東北で大地震があったということで、荒御魂の象徴であるスサノヲ(牛頭天王)を鎮めるために、祇園祭は始まりました(諸説あり)。
当時の都(京都)の人たちが、東国であった富士山や陸奥の自然災害にも敏感であったというのは、なかなか興味深いことでもあります。やはり日本列島全体を一つの龍体としてとらえていたのでしょうか。
遠い蝦夷の地であるからこそ、身近にはあり得ない火山の大噴火や、大地震とそれに伴う大津波などに、「モノ」恐ろしさを感じていたのかもしれません。
たしかに、祇園祭の山鉾(山車)は、もともと「山」自体を神として引き回すものですね。ある意味、山にお散歩していただき、ご機嫌をとるようなものです。そんな観点で、いろいろなお祭りを見てみるのも面白いかと思います。
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