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2019.10.22

花園天皇 『誡太子書』

Th_ehdegcnvaaeax0 位礼正殿の儀も無事終わりました。これで天災も減ることでしょう。特に水に関する災害は。

 いろいろ語りたいことはありますが、儀式については今日は一言だけ。アメノウズメによってアマテラスが顔をのぞかせまして、虹まで架かりましたね。

 素晴らしいと思いました。さすがですね。全体を見ませんと、それぞれのお役割はわかりませんよ。残念がったり、批判したりするのは人間レベルでの話。以上。

 陛下のお言葉を拝聴しながら、思い出されたのは、第95代花園天皇が上皇時代に、甥でもある当時の皇太子(のちの北朝1代光厳天皇)に残した、ある意味大変厳しいお言葉。

 天皇になる者として、いかに徳を積むことが重要か。宮中にいるといかに世間知らずとなり、国民から遠い存在になってしまうか。システムとして自動的に天皇になってしまう危険性…。お前恥ずかしくないのか!?と。

 たしかに、時は南北朝時代。皇室が二分され、今風に言えば「国民分裂・分断の象徴」になってしまった時代ですからね。しかし、今まで何度か書いてきたように、実は700年前に後醍醐天皇が即位して以来、分裂してしまった皇室が、また一つに統合される、和合するチャンスがこのたびの御代替わりなのです。最後のチャンスかもしれない。

 それをよく御存知の陛下は、学生時代からこの「誡太子書」を「花園天皇という天皇がおられるんですけれども……誡太子書(太子を誡〈いまし〉むるの書)と呼ばれているんですが、この中で花園天皇は、まず徳を積むことの必要性、その徳を積むためには学問をしなければならないということを説いておられるわけです。その言葉にも非常に深い感銘を覚えます」とおっしゃり、大変重要視しております。

 内容だけではなく、歴史的な流れの中で、ご自身のお役割をよくお分かりになっておられるということです。さすがです。

 ちょうど私も、あさってから花園上皇の御所であった妙心寺の関係学校会議に出席します。これも何かのご縁と観じて勉強をしてこようと思っています。天皇に徳が必要であるということは、私たち国民にも徳が必要だということです。

誡太子書

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