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2019.09.13

バッハ 管弦楽組曲第3番 (モルテンセン指揮 オランダ・バッハ協会)

 名なエア(G線上のアリア)を含む名曲。これまたビートルズのサージェント・ペパーズと同様、語るのも野暮な奇跡的な作品ですね。人類の、いや宇宙の宝です。

 デンマークのチェンバリスト、ウルリク・モルテンセンが指揮したなかなかの名演をお届けしましょう。今、我が校にちょうどデンマークから学生が実習に来ていまして、彼女たちの大学でモルテンセンが音楽を教えているようです。

 まずモルテンセン先生による解説が素晴らしい。特に「エア」に関する解説はワタクシの説をパクったのではと思えるほど(失礼…笑)、そのとおり!と膝を打ちました。

 内声の素晴らしさは、演奏したことがある者にとっては格別に奇跡的ですね。まさに宇宙の真理、神の意思を表現するかのようです。全体を通じて協和音になる瞬間は前半、後半の最初と最後くらいしかありません。すなわち、この曲の美しさとは、不協和音の美しさなのです。宇宙はこうしてぶつかったり離れたりしながら生き生きと存在しているのですね。

 ちなみにこの演奏では、トランペットやオーボエ、ティンパニはない弦楽だけのヴァージョンが採用されています。初期稿ですね。私もこれで演奏したことがあります。演奏してみますと、こちらのヴァージョンの方がしっくり来るんですよね。特に序曲。たしかにヴァイオリン・コンチェルト風ですよね。

 ではお聴きください。エアでのモルテンセン先生の右手の(音の)動きに注目です。

 

 

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