ザ・ビートルズ 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・バンド』
今さら、この人類の、いや宇宙の名作をおススメするのもなんですよね。もう、はっきり言って語ることないですよ。みんなが語り尽くしてますし、語れば語るほどホンモノから離れていってしまうという、まあよくある名作のジレンマというやつですね、そういうことに陥ります。
しかし、今日はあえてこのアルバムを聴き直してみたいと思うのです。
7日のサロンのお客様に、DJのロバート・ハリスさんがいらっしゃいました。私の話が終わったあと、少しですが、二人で語り合う時間がありました。
私からすると、1948年生まれのハリスさんは、1960年代、70年代、あるいは昭和という時代を最先端で感受しながら駆け抜けた人。憧れの世代の代表のような方です。
そんなハリスさんのお話の中で、特に印象的だったのが、サージェント・ペパーズの話でした。うわっ!って思いました。まさに「うわっ!」です。想定外すぎて。
ビートルズとストーンズの本質的な違いのことを話していたんですよ。その中で、ハリスさんがこんな話をされたんです。
「アフガニスタンにいる時に初めてサージェント・ペパーズを聴いた。その響きがイスラムの空気と一緒だった。アラー!って感じだった」
これは、まさにリアルタイムで、そしてその場でなければ感じ得ないモノです。理屈じゃない。解説も語りもいらない。ただそういう事実。
それが、なぜか私、妙に納得できたんです。僭越ながら、「そうそう!」と思ってしまった。自分にとっても時空や個人を超えた不思議な瞬間でした。
サージェント・ペパーズを聴いてきて、すごいんだけれど、何かすっきりしない感覚があったのが、瞬時に腑に落ちてしまった。あまりにあっけなくストンと。
これはやはりコトではなくモノの世界での伝達ですね。波動の伝播ですよ。語りではない、しかし実体験でもない、そういう体験って、やっぱりあるんだ!と思いました。
というわけで、その波動のおすそ分けです。いろいろイメージして感じてみてください!
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