吾妻光良&The Swinging Boppers『Scheduled by the Budget』
一昨日、ビッグバンドのことについて書きました。あの日も「オジサン」「オヤジ」たちの演奏が抜群に良かった。圧倒的でした。
いや、この前の地元オヤジバンドのパワー、楽しさ、集客力にも驚いたのですが、今の日本、一番元気なのは、オジサン、オバサン、あるいはジジイ、ババアですよね(笑)。
日本の国力が落ちたって言いますけど、いやはやそれは、定年過ぎた方々のパワーを社会で使いきれてないからですよ。
あの、あまりにパワフルな「昭和」のど真ん中で日本を牽引した人たち。働き盛りに昭和の空気を吸っていた方々の潜在、いや顕在的な能力はものすごいものがありますよ。
そういう人たちの力をうまく使えば、これからまた「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代が来ることでしょう。昭和とはまた違った形の「世界一」になります。
その世代の方々は、いい意味で型にはまっていないし、いい意味で「いい加減」で「適当」です。「いいかげん」や「テキトー」ではなく、いい塩梅なんです。だから自由。
音楽でもそうです。この吾妻光良さんの変わらぬパワーと自由さに触れてしまったら、今の若手アーティストなんか、なんだか実にスケールが小さい。きれいにまとまっているけど、全然パワーが感じられない。
今日、尊敬すべき「オジサマ」から、このアルバムを紹介されました。さっそく聴いてみて、とにかくビックリ。やられた〜、負けた〜って感じですよ。なんですか、この「ゴキゲン」ぶりは(笑)。
吾妻さんの変わらぬ言語センスにも脱帽です。相変わらず、時代の最先端のワードを駆使しながら、しかし、とっくに時代から遠くに立っている。めちゃくちゃ時代遅れだと自虐的に歌っていますが、それがなぜかめちゃくちゃ新しく感じる。
実際、若者にも最近人気があるというじゃないですか。実に素晴らしいことです。これほどストレートに響く歌詞とメロディーと歌唱というのも、ホント久しぶりに聴いたなあ。思わず吹き出してしまいましたよ。
自分もかなりオジサン、オヤジになってきました(もうとっくか)。気持ちは若いつもりでいましたが、そんなコトはとっくに飛び越えて、まんまのオジサン、オヤジの境地になった方がいいなと考え直しました。
あっそうそう、オジサンの中の紅一点、EGO-WRAPPINの中納良恵さんの「Misty」がなんだかとっても良かった。こういうのもオヤジ効果なんだよなあ。
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