「恋人」の心の機微(その1)
タイトルからすると、ワタクシらしからぬ内容のようですが、実はワタクシらしい内容です(笑)。
ほとんどの方にはどうでもいいことでしょうけれども、どうも気になると気になり続けてしまうタチなので、スミマセン。
「恋人」というのは、私の恋人(愛人?)のことではなく、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「恋人」のことです。
この「恋人」、本当にヴィヴァルディらしからぬチャーミングな曲ですね。中学時代に初めて聴いてから今まで、いったい何度聴き、そして弾いてきたことでしょうか。
「恋人」という名前は、作曲者本人ではなく、後世の人たちが私と同じ印象を抱いて命名したものだと思います。
ヴィヴァルディの無数の楽曲の中でも最高の出来だと思いますよ。正直、謎なセンスの曲が多い中、のちの古典派、いやロマン派を想起させるような甘いカンタービレの連続には驚きます。
ちなみにヴィオラのパートがものすごく雄弁に書かれているんですよ。さらにそのヴィオラは、どうもテナー・ヴィオラだったようで、ハ音記号とヘ音記号混在で書かれており、最低音も通常のヴィオラのCを下回るG♯になっています。いや、テナー・ヴィオラ(ヴァイオリンの1オクターヴ下)だと高すぎる音(E)もあるので、ここはやはり下からFCGDAの5弦ヴィオラだったかも。そこも私好みですね。
とういわけで、今日の「心の機微」その1は、ソロ・ヴァイオリン並みに振幅大きく揺れ動くヴィオラのパートです。中声部はいわば潜在意識に当たるでしょう。恋人の揺れ動く潜在意識をお楽しみください。
今日は、私を魅了した名録音、フェリックス・アーヨのソロとイ・ムジチの演奏をお聴きいただきます。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
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