第13回 富士山の森ジャズフェスタ
昨日は、私を楽器の道にいざなった人を紹介しましたが、今日は上の娘をベーシストに育ててくれた我が校ジャズバンド部の演奏を聴きにいきました。
2年ぶりに開催された「富士山の森ジャズフェスタ」。本校のジャズバンド部が主催で、中学生から大学生まで、様々な学校からビッグバンドが参加してくれました。
このジャズフェスタでの、それぞれの世代での演奏については今までたっぷり(辛口で)書いてきましたので繰り返しません。
上の娘もこの日のために帰省しまして、一緒に鑑賞いたしました。彼女は本校のジャズバンド部で素晴らしい6年間の体験をさせていただきました。そして今、東京の大学に通っているのですが、さんざん誘われた各大学のビッグバンドには所属していません。その理由はあえて書きません。まあ本人や私、また指導してくださっているプロの皆さんが納得できる理由ですので、それなりの重い意味があると思います。
いや、プロの皆さんの中には、けっこう大学のビッグバンド出身者がいるわけでして、その「重い意味」を乗り越えて、次の次元に行かねばならないというのも真実でしょう。その点、ウチの娘は逃げたとも言えますね。ま、全く違う道もありますから、それが正解か不正解かはわかりません。
そうそう、とにかく今回もそうした文脈も含めて感激したのは、やはり「プロ」の演奏でしょう。内堀勝さんのビッグバンド。あまりの素晴らしさに愕然としてしまいました。キレ、ノリ、語り、遊び、メリハリ…当たり前ですが、プロはそれらを波動レベルで共有してアンサンブルしています。
逆に言うなら、大学生は「粒子」で音楽を捉えすぎるということですね。中高生までは、まだ「波」なのですが。ワタクシ流の言い方ですと、プロと中高生は「モノ」として、大学生は「コト」として音楽を捉え、表現しているということです。
しかし、音楽の本質は「モノのね」なので、聴いている人にとっては「コトのね」はつまらなくなってしまう。しかし、いつも言うように「コトを窮めてモノに至る」という修行の真理がありますので、プロセスとしては大学生も間違っていないのです。さっき言った「次の次元」の話ですね。
ただ音楽に限らず、芸事で怖いのは「勘違い」です。私もそうでしたが、大学時代というのは、実はその「勘違い」が最も発生しやすいお年頃なのでした(苦笑)。
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