『量子論から解き明かす「心の世界」と「あの世」』 岸根卓郎 (PHP研究所)
物心二元論を超える究極の科学 非常に興味深い内容。科学の世界と哲学や宗教の世界、いや科学と霊の世界が上手に融合されていると感じました。
科学の世界からも哲学・宗教の世界からも批判はあるかと思いますが、大枠において、私が宇宙で習ったこと(?)にかなり近い内容でした。
いわゆるスピリッチュアルの世界からは歓迎されるでしょう。オカルトまがいに言われていたことが、ようやく科学で証明されるようになってきたのですから。
とはいえ、量子論、量子力学というのは、実は20世紀の科学です。案外その歴史は古い。そのあたりの復習もこの本では可能です。
量子論の科学実験(素粒子の粒子性、波動性、状態の共存性、波束の収縮性、遅延選択などの科学実験)が、それまでの近代科学の常識をどんどん破壊している一方で、それらが、すっかり洗脳された私たちの生活実感からもかけ離れているからか、なぜか学校やマスコミはこれらを積極的に取り上げません。本当に不思議です。
実は、私たちの古典的な実感、前近代的な実感、すなわち「少年の記憶」においては、こうした不可思議な現象は当たり前に起きていました。いや、実は「夢」の中では、大人になった今でも普通に起きています。
ようやくそうした原実感とも言うべきところに、現代科学が追いついてきたということでしょうか。ようやく私もバカにされなくてすむようになりそうです(笑)。
ついでに言うなら、私が構築してきた「モノ・コト論」も、こうした量子論的世界観で説明できるのです。すなわち、「モノ=波」「コト=粒」(これには説明が必要でしょうね。いずれします)。そうしますと、古来の日本語の中にも、実は量子論は潜んでいたということです。つまり、古代日本人は、普通にそういう多重宇宙や、心が物質に変化を与える世界、神の意志などを理解していたということです。
ノーベル賞を受賞した朝永振一郎、湯川秀樹の師であり、京都大学名誉教授である岸根卓郎先生のご著書、しばらく続けて読んでみようと思います。皆さんもぜひ。
Amazon 量子論から解き明かす「心の世界」と「あの世」
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