日本の学校教育…
先月Twitterで評判になった、九産大生による「日本の学校教育」グラフィック。
あらためて見ると、なるほどその特徴、問題点をよく表していると思います。
本来同じ形にならないはずの目玉焼きが、四角く切りそろえられ、そして、日の丸になっていく…。
日の丸に関しては、黄身の色がその意味合いを少し和らげてくれていますね。結果として、戦前の教育との差別化も図れていて秀逸です。
私は、教育現場から悪しき「軍隊文化」「軍国主義」を払拭しようと戦っている者ですが、しかし一方で、北欧の学生や先生方と交流するようになってから、一概にこっちがダメで向こうがイイということではないなと気づき始めています。
そう、北欧の皆さんからすると、日本の「軍隊式教育」が新鮮に見えたり、優れて魅力的に感じたりするのです。個性や自由を尊重し、アクティヴに教育活動をすればするほど、大人になった時の社会性が失われ、個人主義が横行する…これもまた、「理想的な北欧式教育」の現実なのでした。
正直、昭和の時代には、戦後日本の復興を促す意味で軍隊式教育がうまく機能していました。平成ではそれをそのまま受け継ぎ…親も先生もみんなそういう昭和の教育を受けてきたので、誰も疑問に思わなかった…結果として、日本の国力は右肩下がりになってしまいました。
失われた30年の根底には、そういった教育があったと思います。つまり、学校が変わらないから社会も変わらなかった。それこそ卵の鶏じゃないですが、卵の形が切りそろえられ続けましたから、当然社会もそのままだったと。
では、令和の教育はどうあるべきなのか。今、本当に真剣にそれを考えています。なんだかんだ、幼稚園と中高で教えている私においても、自分が経験してきた教育の再現に陥ってしまうシーンがほとんど。少なくとも、そこで思考停止するのではなく、理想に向かって挑戦、失敗し続けなければと思うのです。
現実はとても厳しいし、理想論だけではどうにもならないことも、現場の人間として痛いほどよくわかっています。もちろん抵抗勢力もあります。それも無意識的抵抗勢力ですね。つまり、意識付けから始めなければならないのです。
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