THE YELLOW MONKEY 『9999』
うれしい。くやしい。かっこわるい。かっこいい。オレも頑張るぞ!
イエモン19年ぶりのニューアルバム。昨日発売になりました。昨日からずっと聴き込んでおります。同世代として、こういう成熟ぶりを見せてくれると本当に刺激になります。
もう細かいことは書きません。書きたいけれど書きません。音楽についてずっと語ってきましたが、もう語るのをやめて、ひたすら聴こうと思わせてくれるアルバムです。
ただ一言。やっぱり吉井和哉の歌詞はすごい!これってある意味、私の人生に対するアンチテーゼですよ。だからこそスカッとする。
ここからはあえて「吉井くん」と呼ばせていただきます。後輩の吉井くんにこれだけ気持ちよく挑発されると、オレも黙っていられなくなるよ!
そう、吉井くんは中学の後輩。イエモン再集結の少し前には、本当に不思議なご縁から(ライヴで拝顔していたのを除けば)ウン十年ぶりに再会して、中学時代のことや、志村正彦くんのことについて話しました。吉井くんと「大岩中央スーパー」の話したのは、たぶん私だけです(笑)。
まあある意味、それだけ共通した青春の記憶があるということです。あの鬱屈した、カッコつけてもカッコ悪い時代の風景を共有している。そして、彼はこんなにカッコいい五十代になっている。オレだって負けていらない!本気でそう思うのでした。
アンチテーゼというのは、彼が全く勉強をしない少年だったことに起因します。そう、つまり、私はまあ比較的優等生で、それなりに文学や言語の勉強をして国語のセンセイになり、なっちゃって歌人をきどったりしているワケですが、彼はですね、そんな勉強はしていないのに、しかし、今や現代日本を代表する「詩人」になっているわけですよ。
学校で習う、お行儀の良い日本語なんかからとっくに自由だから、だからはっとさせられる詩を書くことができる。悔しいけれど、私には絶対に不可能です。たとえ中学時代に戻って、彼と同じように学校をさぼっても(笑)。
それと気持ち良いくらいに嫉妬してしまうのは、こんな音を奏でる、こんなアンサンブルのグルーヴを出せる仲間が彼にはいるということに対してですね。今回のアルバム、本当にそれぞれの楽器の音がすごい自己主張しているのに、しかしそこに共通の「愛」があるからか、全体としては不思議と落ち着いたバンド・サウンドになっている。それだけでも涙ちょちょぎれです。
あと、やっぱり「愛」なのは、エッジのきいたロック・ナンバーと、実に優しいバラードのバランスの良さですね。荒魂と和魂の幸せな融合、融和。泣けます。
ああ、結局、語ってしまったではないか。チクショー!吉井和哉、いや一哉にすっかりやられてしまった。悔しいから武道館行きます!
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