令和
新元号が発表になりました。「令和」。おお、なるほど、こうきたか。
万葉集からの引用ということですが、ラ行音で始まる和語はないので、ある意味とっても中国的だと感じました。
調べてみると、ラ行音(R)で始まる元号は今回で四つめ。
平安時代の「霊亀」、鎌倉時代の「暦仁」、南北朝時代の北朝「暦応」、そして「令和」です。
なんとなく新しい感じがするのは、ラ行音で始まっているからだと思います。先ほど書いたように、大和言葉においては、ラ行音が語頭に来ることはありません。ラッパもリンゴも全て外来語です。
外来語はすなわち新しい文化。また往時においては、半島や大陸は尊敬すべき存在でしたから、ラ行音にはどこか神聖な感じもあった。
尊敬、自発、受身、可能を表す助動詞「る・らる」がラ行音なのも偶然ではありません。自分の力の及ばない感じを表す助動詞ですから。
さて、別の日本語的興味としては、アクセントの問題がありますね。「昭和」もそうでしたが、頭高アクセントなのか平板アクセントなのか。
これはおそらく慣れてくると平板化して落ち着くと思います。これも日本語のクセです。頭高はエネルギーを要しますから、楽な発音に移行していくんですよね。
それから長音の問題もある。「れいわ」なのか「れーわ」なのかということですね。これも楽に発音できる「れーわ」に収束していくでしょう。
また、漢字の問題もあります。ご存知のとおり、「令」いう字は、書体によって最後の画が縦棒なのか(そしてはねるのか)、右下に向かう点なのかという違いがあります。これはどちらも許された字体なのですが、これも楽な方、すなわち「マ」で終わる方が一般的になるでしょうね。
そして、元号が私たちの生活になじんでいくわけです。
続きはまた明日。
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