オックスフォード白熱教室「隠れた数学者」
昨日の記事の最後で、「私の数学への憧れ、音楽への憧れというのは、まさにモノがコトを憧れるということなのです」と書きましたが、さっそく訂正します(笑)。
正確に言いますと、数学と音楽とでは次元が違います。音楽の方が次元が高い。数学は言語です。ですから「コト(ノハ)」です。
音楽の古名は「もののね」。モノの音なんですね。しかし、そのモノ世界を私たちに理解できる形で表現するためには、すなわち「コト」として認識するためには、仲介役(メディア)が必要。それが、たとえば神事で使われた「琴」であります。「コト」なんですよ。
というわけで、結論から言いますと、この世界(宇宙)総体は「モノ」です。それを言語やルールなどの人間用メディアで認識可能にしたのが、「コト」世界なのです。
つまり、どう考えても、モノの領域の方が広い。コトはモノの一部であるとも言えます。
この講義の中で、数学を音楽にしたり、ダンスにしたり、いろいろな試みが紹介されていますが、それがどこかあまり美しくなく感動的でないのは、コト次元をコトで表現しているからですね。
ちなみに美しいと感じるとか感動的とかいうのは、言語を超えています。すなわちコトを超えている。だからモノ領域です。高次元なんですね。
近い内にそのあたりをまとめてみたいと思っているんですが、なにしろ現実世界が忙しすぎて(笑)。またいつか。
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