太陽系最大の火山(日本の東方沖)
今日は富士山の日。来年からは天皇誕生日となります。まさに二つの日本の象徴が一つになるわけです。あまり指摘されませんが、これはすごいことですね。
今上天皇のお誕生日があの日と重なっているのとは大違いです。(こちら参照)。
さて、ある意味最後となる純粋な富士山の日に、富士山を遥かに上回る自然の驚異の話をしましょう。
富士山は言うまでもなく活火山ですが、火山としては決して大きい方ではありません。とっても若々しい成長過程にある火山です。
たとえば阿蘇山は火山としては富士山よりもかなり大きいし、比較にならないほど大きな噴火を起こしています。
では、地球上で最大の火山はというと、一般的にはハワイのマウナ・ロア火山だと思われていますが、それはあくまで地上に出ている火山ではということで、海底に隠れている火山まで含みますと、実は日本の東方沖1600キロ(近い!)にあるタム山塊(火山)が最大ということになります。
このタム山塊は海底の台地の一つであるシャッキー海台の南部にあり、実は火山としての総体的な規模では、あの火星のオリンポス火山をしのぎ、現在確認されている中では、なんと「太陽系最大」の火山だということです。
そんな火山が噴火したら日本は…と思ってしまいますが、その心配はほとんど無用です。1億4400万年前に短期間(と言っても数百万年)活動し、その後は静かだとのこと。つまり活火山である可能性はかなり低い(しかしゼロではない?)そうです。
しかし、そうしたダイナミックなエネルギー放出の痕跡が日本のすぐ近くにあるというのは象徴的です。ある意味、現在の地球、生命のルーツはそこにあるとも言えるからです。
日本に世界の火山活動や地震の1割が集中しているというのは、ある意味ではこのタム山塊の名残だとも言えましょう。
日本の様々な神話体系において、火の神や水の神が重視され、またその両者がある種の格闘を繰り広げるのも、そうした太古の記憶が影響しているのかもしれません。火と水が出会うところに巻き上がる水蒸気が「龍」であるということも間違いないでしょう。
富士山はそうした火と水のエネルギーの象徴として存在しています。来年以降、2月23日はますます重要な日となることでしょう。
あっそうそう、ちなみに「火」と「水」で「カミ」と読ませる俗説が横行していますが、音読みと訓読みを組み合わせている時点で問題外です。どちらかというと「ヒミコ」の方がそういう考えに近いかと。
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