和合僧
今日は岐阜正眼寺師家、山川宗源老大師さまと夕餉をともにしながら、いろいろお話をさせていただきました。
おいしいお酒の勢いで、老師さまを相手に図々しく偉そうなことを語ってしまったと後悔しております(苦笑)。
しかし、その図々しさのおかげさまで、本当に稀有なる教えをいただきました。中でも、聖徳太子の十七条憲法についての意見交換は楽しかった。
私は、仲小路彰流の第一条の「和」を「和魂(にぎみたま)」とする考えをお伝えしましたが(こちら参照)、老師さまからは「和合僧」のことであるとのご意見をいただきました。なるほど。
和合僧というと、この写真のように某新興宗教教団たちがよく使う「破和合僧」というネガティブな表現が有名です。たしかに「破和合僧」は小乗で説く五逆罪の一つであり、さまざまな教団において、ある意味裏切り者を断罪する便利な言葉でもあります。
そのもとになる「和合僧」とは、まさに「和合するサンガ」という意味です。そして、それを破ってはいけないということです。たしかに十七条憲法の第一条「以和為貴、無忤為宗」の「忤」は「破」と同じ意味だとも言えますね。
老師さまもおっしゃっていましたが、そういう「真理」はそれぞれ違う土地で同時に生まれるものだというのはたしかです。違う言葉で表現されるから、ある意味次元が低くなってしまっていて、それで別のものに見えてしまう。いつも言うように、「コト」より「モノ(物質ではないですよ)」の方が高次元なのです。
言葉にこだわるのではなく、言葉の向こう側にある本質を観るべき。これこそ禅の教えでありましょう。老師さま、ありがとうございました。
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