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2019.01.23

平田オリザさんの教育論

Th_as20180201002659_comml 作家平田オリザさんの教育論が熱い!
 演劇はたしかにそれ自体がグループワークです。また創造性、自発性も重要。演劇というある意味古典的なアートが、こうして未来の教育と合流、いや再合流するのは実に面白い現象ですね。
 私もほんの少し演劇をかじったことのある人間です。そして、主に中学校では演劇の指導もします。演劇の教育的効果が絶大なのは言うまでもありません。
 さらに私はコント部(仮)の顧問でもあります。コントも演劇の一つですね。
 演劇はまさに「真似び(学び)慣らう(習う)」ことを基礎としています。
 さあ、そんな演劇畑で圧倒的な成果を残してきた平田オリザさんは、実は教育者として、あるいは教育論者としても大変優秀です。
 違う言い方をするなら、演劇という枠におさまらず、教育によって日本や世界という舞台を演出していこうという意志を感じる。この連載も非常に説得力がありますね。

「22世紀を見る君たちへ」

 うん、たしかに今年生まれた子どもは22世紀を見る確率が高い。そういう発想がまず私にはなかった。21世紀になったばかりだと思っていて、22世紀はずっとあとのような気がしています。もう先生としてダメですよね。先を見て生きていない。
 最新の記事はそんな現場教員にとっては実に耳が痛い話。

「変わりたくない」先生たち

 前年踏襲ばかりが横行するのが学校です。それがなんと150年も続いている。だから、明治初期の教室の風景と、今の教室の風景はほとんど変わっていない。つまりほとんど軍隊。おそろしく保守的な場所です。
 いやもっと古いかもしれない。日本で初めての藩校岡山藩学校が開校したのが、今からちょうど350年前。その頃から変わってないとも言えます。逆にすごい。武士でも兵隊でもない現代の子どもたちを、その頃の技術と慣習で教育しているわけですからね。
 自分の職場にもそうした悪しき学校文化が強く根付いています。禅宗の学校ですしね。変わってはいけない雰囲気があるのです。
 しかし、もうそんなことは言っていられません。どんどん様変わりする世の中に子どもたちを送り出す学校が最も時代遅れだなんて。国家としての生産力がかなり削がれている。
 もちろん伝統的なものの良さも理解できます。しかし、学校教育が硬直化した伝統芸能になりさがってしまってはどうしようもありません。
 この連載はまだ続きます。平田さんのご意見をよ〜く咀嚼して、私なりに22世紀に向けての教育を考え構築してきたいと思います。
 

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コメント

平田オリザの芝居は何度も見たことがありますが、一度も面白いと思ったことがありません。
理由は、単につまらないからです。

投稿: さすらい日乗 | 2019.03.02 08:33

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