追悼 橋本治さん
偉大なる先達がまた天界に逝かれた。
先達という言葉を思いついたところ、たまたま内田樹さんも同じく「先達」という言葉を使っておられたのでびっくりしました。いや、恐縮しました。内田さんにとっての先達を、私が同じ言葉で形容するなど…いやいや、高次元は低次元を包括するからいいのか(苦笑)。
そして、内田さんの追悼文を読んで、いろいろなるほどと思いました。それこそ次元は違えど、自分の今の人生、特にこうして書き散らしている内容というかスタンスの、そのルーツにあったのは、高校時代に読んだ「桃尻娘」だったのだなあと。
昨年末にも、なんだか偉そうに一般人相手の「枕草子講座」なんかやっちゃいましたが、考えてみるとそのベースにあるのも「桃尻誤訳枕草子」でした。
世の中の権威や常識を疑うこと、そこに現代的(つまりワタクシ的)視点を自由に貫入させること、ユーモアを忘れないこと。そういうことをたくさん学びました。
自分のブログを改めて検索してみたら、14年前のこういう記事が出てきました。書評にならない書評を書いている。けっこう面白い。
さらに面白いのは、たまたまでしょうが、その数日前に紹介した『先生はえらい』 内田樹 (ちくまプリマー新書)と連関した内容になっている。お二人を「賢い」「頭がいい」でやっつけてしまっている(笑)。
でも、そういうことなんだと思いますよ、今でも。
本当に頭がいい人、賢い人、えらい人が、こうしてこの世を去ってしまいましたが、本当に頭がいい人、賢い人、えらい人は皆、ちゃんと言葉を遺してくれます。そうしてこの現実界に生き続けるのです。
とりあえず、現実の世界でお疲れ様でした。ようやく高いところにお住まいになれますね。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 『江戸の妖怪革命』 香川雅信 (角川ソフィア文庫)(2021.01.16)
- 『聖断 天皇と鈴木貫太郎』 半藤一利 (文春文庫)(2021.01.15)
- 『ゴジラ』 本多猪四郎監督作品(2021.01.04)
- 2020年を振り返る(2020.12.31)
- 追悼 中村泰士さん なかにし礼さん(2020.12.24)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 『江戸の妖怪革命』 香川雅信 (角川ソフィア文庫)(2021.01.16)
- 『聖断 天皇と鈴木貫太郎』 半藤一利 (文春文庫)(2021.01.15)
- 善悪不二・正邪一如 (出口王仁三郎)(2021.01.12)
- 神俗もまた不二一如 (出口王仁三郎)(2021.01.13)
- 『平和と命こそ〜憲法九条は世界の宝だ』 日野原重明・宝田明・澤地久枝 (新日本出版社)(2021.01.05)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 『江戸の妖怪革命』 香川雅信 (角川ソフィア文庫)(2021.01.16)
- 『芸術は宗教の母なり~耀盌に見る王仁三郎の世界~』 (出口飛鳥)(2021.01.14)
- 『ジョーカー』 トッド・フィリップス監督作品(2021.01.11)
- 絹糸ヴァイオリン(ヴィオラ)(2021.01.10)
- 『パラサイト 半地下の家族』 ポン・ジュノ監督作品(2021.01.09)
「文学・言語」カテゴリの記事
- 『聖断 天皇と鈴木貫太郎』 半藤一利 (文春文庫)(2021.01.15)
- 追悼 中村泰士さん なかにし礼さん(2020.12.24)
- 『異界探訪 パワースポットの最深部に異界への扉があった』 町田宗鳳 (山と渓谷社)(2020.12.22)
- 霊方山 薬王院 温泉寺 (加賀市山代温泉)(2020.12.09)
- (いろいろな)パンデミック(2020.12.02)
コメント