「ゆとり教育~戦後最大の教育改革~」 (アナザーストーリーズ 運命の分岐点)
2002年に始まり2011年で終えたゆとり教育は成功だったのか失敗だったのか
本当に最近悩んでいます。悩むじゃないな迷うかな。
子どもたちは千差万別。彼らに画一的な教育を施すこと自体に無理があり、そういう意味では、「正しい」「間違い」「成功」「失敗」という判断もありえません。
そんなことは分かっているのですが、なにしろ現場でそれなりに自信をもって仕事をしなければならない立場ですので、本当に苦しい。
まあ、どんな仕事も同じでしょうね。しかし、教育は、目の前で結果が出るわけではなく、その成果が数十年後に出ることも多いですし、いや、もう数十年後ともなると、大昔の教育の成果なのか、その後の様々な体験の成果なのか、全く分からないというのが事実です。
ですから、「ゆとり」も、ある種の生徒には良かったけれども、ある種の生徒には良くなかったという話になってしまいます。
というか、「ゆとり」の成否を問うよりも、「ゆとり」と「つめこみ」しかない、両極端に振れまくる教育行政に問題があると考えるべきでしょう。現場はそれこそ振り回されまくってきました。
ただ、どうでしょう。私も渦中では否定的にとらえていた「ゆとり」、それを経たいわゆる「ゆとり世代」は、今、二十代、三十代になって、なかなかいい人生を送っていますよね。
最近、私はその世代との交流が楽しくてしかたない。なんだか、自分と価値観が合っているんですよ。私が若いとか、ゆとってるとか、そういう意味ではなく、なんていうかなあ、既存の価値観や常識、しきたりにとらわれない、ある種自由な生き方に憧れすら持つのです。
「つめこみ」世代には、正直あんまり面白い人たちがいないのですから、あくまで私のフィーリングの中では、「ゆとり」は意味があったような気がします。
この番組の最後に、「ゆとり世代」の代表として、はじめしゃちょーがいいこと言ってますよ。ゆとりで学んだことは覚えていないけれど、こういう核心に迫ることをさりげなく言えて、そして楽しく現代を生き抜いている彼なんか、やっぱり「ゆとり」の寵児なんでしょうね。素晴らしいと思います。
「結局AIとロボットだと考えつかないようなことができるのが人間だと思うんで、もしそこの能力をのばせるのが「ゆとり教育」だったとしたら成功だったのかと思います」
それにしても、寺脇研さんの語る裏話も面白かったな。さて、次の教育改革はどうなるのでしょう。なんだか意味の分からない、具体性のない言葉が並んでいます。それが、逆にいいのかも…。
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