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2018.12.19

『子育て指南書 ウンコのおじさん』 宮台真司・岡崎勝・尹雄大 (ジャパンマシニスト社)

Th_81n1ly4wtul ンコ…と言えば、私、全国放送(水曜日のダウンタウン)で思いっきり宣言しちゃいましたね。「うんこ研究会(所属)!」って(笑)。
 そうそう、その時、私のモノマネをしてくれた神奈月さんが、先日のものまねグランプリ2018で見事優勝しましたね!つくづくすんごい人に真似してもらったものだと改めて感動しますよ〜。
 ということで、私の「ウンコ」好きは全国レベル(?)なので、この本は見過ごせません。自分のほかにも「ウンコのおじさん」がいたのか!と(笑)。
 いや、冗談ではなく、私も教育に「ウンコ」が必要だと日々実感している人間でありますが、この宮台真司さんの「ウンコ哲学」はまさに最古にして最先端の教育論であります。いやあ、やれらましたね。
Th__20181220_90451 本当に読んでいてうなずくことばかり。ここのところずっと苦しんできた、社会と自分のズレ、教育者としての悩みを解決…いや解決は全然しないのだけれど、その原因がどこにあるのか鮮明に示してくれました。すっきりした。
 この本に書かれていることは、私の「モノ・コト哲学」で言いますと、現代は「コト(自我・隨意・言語)」が「モノ(他者・不随意・非言語)」よりも重視されるようになってしまったという憂いですよね。
 そう、ウンコって、自分の中にある他者じゃないですか。ものすごい不随意な存在です。明らかに自分より強い。仕事にせよ、趣味にせよ、他の本能的行動にせよ、便意には勝てない。偉大なるウンコ様との共存こそが人生のテーマなのです。
 だからこそ、子どもたちもウンコが大好き。大人も本当は大好き。それは祭が好きなのと同じ感性です。「法外」。ウンコは法よりも強い。性よりも強いかもしれない。神よりも強いかもしれない。
 だから、私はこの年になってもウンコの哲学的研究をしていますし、実際の授業の中でも、しょっちゅう「ウンコ話」をします。生徒も当然喜びます。
 そして、「ウンコのおじさん」のウンコではない方のキーワード「おじさん」。これも大切ですね。斜めのおじさん。これって本当に大事。本当は学校のセンセーはそういうおじさんでなくてはいけません。
 「損得より正しさ」「カネよりも愛」…やっぱり「コト」よりも「モノ」の時代ですよ。「もののあはれ」とはそういう意味です。「不随意・他者性に対する嘆息・畏敬」ですから。
 いやあ、本当に勉強になりました。掛け値なしに、全てのオトナ必読本です。

Amazon 子育て指南書 ウンコのおじさん

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