ヴィヴァルディ 『四季』 (佐藤俊介ソロ&指揮)
昨日の続き。オランダバッハ協会の「ALL 0F BACH」シリーズでも大活躍の日本人ヴァイオリニスト、佐藤俊介さん。彼の活躍は凄まじいですね。けっこう好きです。
なにしろガット弦で初めてパガニーニの24のカプリースを録音したというのですから、なかなかやり手ですよね。そう、実はパガニーニの時代も裸のガット弦だったのです。
モダン、クラシック、バロック、それぞれの音楽と楽器を自由に行き来し、時にはクロスオーバーさせながらの彼の演奏は、なかなかエキサイティングです。
私は常に「ヴァイオリンは野蛮な楽器だ」と言ってきました。決して上品な楽器ではないのです。彼はそれをよく分かっています。なぜフレットがないのか。フレットがないのだからそれなりの演奏をすべきです。
彼はちゃんとやってくれていますよ。それが一番よく分かるのが、ヴィヴァルディの四季でしょう。あの曲自体、もともと過激なヴィヴァルディの中でも、最も過激、ほとんどロックです。佐藤さんはまさにロック・ヴァイオリニストのごとくバロック・ヴァイオリンを弾きこなしています。
ぜひ楽しんでください。これぞヴァイオリンです。そしてヴィヴァルディです。
比較的退屈になりがちな「秋」もかなり面白い!わざと音痴なホルンのまねしたり。なるほどね〜。これなら楽しい。
ふむふむ。恥ずかしながら、ロック&バロック・ヴァイオリニストを標榜してきたワタクシでありますが、実はずっと肩当て、顎当てなしで演奏してきました。しかし、ようやく変な呪縛から解き放たれまして、最近は肩当ては使うようにしようかなと思っております。
無駄な難行苦行やってきたなあ…と、若い人たちの自由な演奏を見て反省しているのでありました(笑)。
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