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2018.05.01

馬場 vs ヒョードル (清野茂樹の架空実況中継)

 成もあと1年。昭和は二時代前になるわけで、昭和生まれの私にとっての明治みたいなものになるわけで、たしかに遠くなりにけりだなあと思うわけです。
 しかし、たしかに昭和という時代と平成という時代はかなり違っており、良き対称をなしているとも言えますね。
 どちらが好きかと言えば、私はもちろん昭和です。面白さのケタが違います。
 昔は良かったとは言わないようにしています、最近は。昭和は懐かしいけれども、あの頃が今より綜合的にベターだとは思いません。
 あの頃のいい加減さは一つの魅力ではありますが、今となってはなくても良かった不条理な不幸もたくさんありましたからね。
 かと言って平成のようなあまりに白黒はっきりした世界も結局は不条理だった。次の時代は、昭和と平成の矛盾をどのように昇華していくかというのが、幸福や平和への鍵となることでしょう。すわなちモノとコトの融合、止揚。
 さてさて、前置きが長くなりましたが、昭和と平成の矛盾を妄想の中で昇華してしまったのが、この架空実況中継」です。
 昭和プロレス、物語的最強人間であるジャイアント馬場と、平成総合格闘技、リアル最強人間であるエメリヤーエンコ・ヒョードルがリング上で相まみえたら…。
 たしかにあり得ないけれども、妄想としては最高に興味深い対戦です。ジャンボ鶴田さんだと、ちょっとリアルになってしまうので、やはりここは馬場さんですよね。
 そして、結果は…お聴きになってください。最高の結末でしょう(笑)。
 こういうのを、いろいろな意味であり得ないと言ってしまう人は、次の時代には生きていけないと思います。大相撲なんかも、こういう物語性を重視しないと、本当に潰れてしまいますよ。
 宗教を信じるのと一緒ですし、天皇を崇拝するのと一緒です。唯物論的な世界観とは対極にある、高次元な物語、すなわち神話こそ、再び私たちが信じるべきモノなのでありましょう。
 しかし、本当に清野さん、プロレスが、格闘技が大好きなんですね。愛ですね。
 そうそう、さっきもやってたんですが、ゲームのプロ野球スピリッツAなんかも、時代を超えてレジェンドが今の選手たちと戦い勝ったりする。楽しいですよ。
 昔から、私たちのファンタジーは、あの時代のあの人とあの時代のあの人を戦わせてきたのです。「最強」とは、その妄想力に対する敬称なのでした。
 ワタクシ的には、馬場さんが42歳というのがツボでした(笑)。たしかに最強だわ。

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