米朝首脳会談中止
日付が変わろうかという時間にこの書簡の内容が明らかにされました。
ある意味予想通り、米朝首脳会談は中止となりました。まあ、あまりにトントン拍子に進みすぎていて、不自然の感は否めませんでしたよね。
南北首脳会談が行われた時、朝鮮戦争終結?そして…という記事を書きました。そこにこんな一文があります。
…米朝会談は本当に実現するのか。その時も、金正恩はあの満面の笑みを浮かべるのか。
北朝鮮が実質的に核放棄することはありえません。彼らにとっては、核がなければ国際社会と対等に戦えません。単なる極貧国になってしまいます。そんなことを金正恩が許すわけはありません。
結論はもう出ていたわけです。アメリカにとっては非核化のためだけの会談。北朝鮮は最初から非核化するつもりはない。これで会談が成立するわけはありません。
北朝鮮のうまいところは、この会談を先に持ちかけたことです。結果として、「私たちは会談の用意があったのに、アメリカが約束を反故にした」と言える。
トランプさんはまんまとその作戦にひっかかったとも言えますし、よくあるように武力攻撃を正当化するために「交渉破談」を仕組んだとも言えます。どちらかというと後者かなあ。
としますと、アメリカの北朝鮮に対する武力攻撃の可能性が高まったと考えるのが良いかと思います。
言うまでもなく、北朝鮮の裏には中国とロシアがいます。彼らがそう簡単にアメリカとの会談を容認するとは思えません。当然、今回の北朝鮮側のシナリオはそうした大国の思惑を反映したものでしょう。トランプさんも、北朝鮮とやりあっているというより、中露とやりあっているつもりなのでしょう。
さて、そんな絶妙のタイミングで、安倍総理はロシアを訪問し、なんと21回目になる日露首脳会談を行います。はたして北朝鮮情勢に関して、どのような話になるのか。
プーチンさんは、安倍さんを通じて、トランプさんにメッセージを送ることになるでしょうね。その内容は…ここには書けません(笑)。
あっそうそう、今回の「破談」によって最もダメージを受けるのは、もちろん韓国です。せっかくセッティングできていい気になっていたところ、あまりに簡単に中止になってしまった。面目丸つぶれですね。というか、もともと利用されただけですよ。
いずれにせよ、まず注目すべきは、日露首脳会談です。地上波のニュースではあまりやらないと思いますが。
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