大相撲の女人禁制について
大相撲の春巡業での「女人禁制」問題について様々な意見が出ております。
いろいろ書くこともできますが、一つだけ皆さんが見落としている視点を紹介しておきます。
すなわち「(男性)力士は女性を象徴している」ということです。
ご存知といいますか、ご覧になってお分かりのように、力士は豊満な肉体をしております。決して筋骨隆々ではなく、いわゆるアンコ型が多いですよね。
アンコ型の造形というのは、妊婦を原型としています。豊満な乳房、大きく突き出た腹。大銀杏も、ある意味男性と女性の髪型の中間形態とも言えます。
化粧廻しという言葉からも分かるとおり、化粧と力士の関係も深い。江戸時代には、力士は頬紅を塗ったり、乳首に紅を塗ったりして、女性を模すことがありました。
つまり、もともと相撲というのは女性、それも妊婦どうしがぶつかりあうという儀式から生まれたのであり(おそらく)、それを現実的な危険性などを考慮して、男性が代わりに行うようになったものなのです(たぶん)。
そうしますと、明治時代以降に生まれたかもしれない大相撲における「女人禁制」というのも、本質的には女性差別ではなく、あくまでも女性尊重のためであることがわかります。
それはたとえば富士山が女人禁制であったのと同じ構図であります。ある時期、富士山は女性の山だとされた。あまりに崇高で尊い女性性を認めたがために、逆に一般の女性が排除されたのですから。
大相撲においても同じことが言えます。本来、女性の持つ「産霊(むすび)」の力を象徴した相撲というものに、日常的な女性ではなく、非日常的な男性を登場させるというのは、非常に日本的なパラドックスです。
私のいつも言う「国譲り理論」に近い。他者、場合によっては敵に(この場合女性が男性に)「譲る」ことで、最も大切な本質を純粋な形で継承していく。これです。
もちろん、今回の巡業での救命措置で女性が土俵に上がったのは当然許されることです。しかし、その論議が、私からすると賛否双方ともにトンチンカンに見えるんですよね。
少し(大きく?)視点を変えてみると面白いですよ。
| 固定リンク
« SPECTRUM LIVE / TIME BREAK + STUDIO LIVE 1979 [DVD+CD]<タワーレコード限定> | トップページ | 『空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎』 チェン・カイコー監督作品 »
「スポーツ」カテゴリの記事
- 榮山寺のカオスとコスモス(2025.05.22)
- 完全版 『永遠の最強王者 ジャンボ鶴田』 小佐野景浩(2025.05.13)
- 全日本プロレス チャンピオン・カーニバル2025 後楽園ホール大会(2025.05.06)
- 「超々広角」星空観賞用双眼鏡 Super WideBino36(笠井トレーディング)(2025.04.27)
- 神田明神という混沌(2025.04.03)
「ニュース」カテゴリの記事
- 追悼 大宮エリーさん(2025.04.28)
- 福知山線脱線事故から20年(2025.04.24)
- YMOと仲小路彰(2025.03.13)
- 日向灘M7.1発生〜南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)(2024.08.08)
- オリンピックは◯◯の◯◯である!?(2024.08.07)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 光明寺さん(小山市)で思う(2025.05.23)
- 榮山寺のカオスとコスモス(2025.05.22)
- 吉野〜南朝の幻影(2025.05.21)
- 『超国宝』展 (奈良国立博物館)(2025.05.20)
- 私的「大鹿村騒動記」(2025.05.18)
「歴史・宗教」カテゴリの記事
- 乙姫さま降臨(2025.05.26)
- 岡崎市円山の神明宮と古墳群(2025.05.24)
- 光明寺さん(小山市)で思う(2025.05.23)
- 榮山寺のカオスとコスモス(2025.05.22)
- 吉野〜南朝の幻影(2025.05.21)
この記事へのコメントは終了しました。

コメント