« 追悼 礒山雅さん | トップページ | 追悼 左とん平さん »

2018.02.23

ヘンデル 『戴冠式アンセム』

Th_images 日は富士山の日。また、未来の天皇誕生日。
 それからあの人の誕生日でもあります。
 昨日はバッハ研究の巨匠、礒山雅さんの追悼記事を書きましたが、バッハと並ぶバロック時代を代表する作曲家、ヘンデルの誕生日なんです。
 今日はヘンデルの数多い名曲の中から、イギリス人はもとよりヨーロッパの皆さんは何かと耳にすることの多い曲を紹介します。
 「ジョージ2世の戴冠式アンセム」です。ドイツからイギリスに帰化したヘンデルは、英王室のためにたくさん曲を書きました。今だったら考えられないことかもしれません。当時のイギリスはハノーヴァー朝。ドイツ北部のハノーファーから国王を迎え入れていました。
 この曲の冒頭「司祭ザドク」は、現在でも国王の戴冠式で演奏されます。
 

 また、サッカーUEFAチャンピオンズリーグの試合前に流れるアンセムは、このヘンデルの名曲からインスパイアされたものです。たしかに現代風にアレンジされていますが、どことなくヘンデル風でもありますね。
 

 こうしたことからも分かるとおり、ヘンデルの音楽というのは、全ヨーロッパ的とも言えるわけです。ヘンデル自身イタリアに学び、ドイツやフランス、イギリスの音楽のエッセンスも取り入れ、当時で言えば実にグローバルな音楽を作曲したわけです。
 そういう点では、バッハよりもずっとスケールが大きいとも言えます。いや、バッハはグローバルを超えてユニバーサルなのか。
 まあ、とにかくこの戴冠式アンセム、ヘンデルが王様に気に入られようと気合を入れて作った名曲であることは間違いありません。たしかにいろいろな様式が混在し、キャッチーなパッセージにも満ちています。
 私も死ぬまでに一度は生演奏してみたい曲ですね。

|

« 追悼 礒山雅さん | トップページ | 追悼 左とん平さん »

音楽」カテゴリの記事

歴史・宗教」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ヘンデル 『戴冠式アンセム』:

« 追悼 礒山雅さん | トップページ | 追悼 左とん平さん »