レア度を高める
今日もまた昨日までの続きです。本当に最近ある種の危機感をおぼえています。自分ははたしてちゃんとアップデートできているのか。
未来人、宇宙人(笑)として、ちゃんと一歩先を行っているのか。
急に現実的なお金の話になってしまいますが、皆さんもよくご理解のとおり、市場経済においては、その価値、すなわち価格は、そのもののレア度によって決まります。
オークションを考えればよく分かりますよね。基本価格は需要と供給の関係によって決定されます。需要に対して供給が追いつかないとレア度は高まり、価格は上昇します。
まあ、ここまでは学校の教科書にも書いてあるとおりです。基本はそれで正解です。もちろん、実質的な経済にはさまざまな事情やら、人間の心理が入り込みますので、そんなに単純にはいきませんが。
そのレア度というのを、少し視点を変えて見てみますと、このようなことが言えます。
流行を作り出したものは価値が高い。
そう、何かが流行りだす時、そこにレア度が生まれます。供給が需要に追いつかない。それも実生活の中で簡単に想像できますよね。
たとえばビットコインなどの仮想通貨の価値、価格が急騰しているのは、そういう現象。今までにない、なにか可能性を感じさせるものに人は飛びつきます。
そして多くの流行がそうであるように、みんながそれを持ち始めると急にレア度は下がり、価格も下がっていく。そのうちにあるものは忘れ去られてしまう。供給が需要を上回るようになってしまうわけですね。
では、商品ではなく、人間としてのレア度というのはなんなのか。商品としての人ではなくて、純粋に存在としてのレア度の話です。
これはやはり、まず超未来的に生きている人でしょう。現在や近未来にはそれほどのレア度はありません。ほとんどの人たちが意識や知識のレベルで共有しているからです。
それが超未来的な考え方をしている人となると、誰もが想像しないことをいとも簡単に言ってのけたり、やってのけたりするので、そこにある種の需要が生まれます。
昨日のドームの社員の皆さんもそうですし、落合陽一さんもそうでしょう。私の知り合いで言えば、高城剛さんも最たるものですし、未来医療器具発明者Nさんや天才科学者のFさんもそういう人物です。
もちろん仲小路彰もそうです。彼なんか、まさにレアそのもの。だいたい普通の市場に現れてこなかったから、ますますレア度は高まり、いくら積んでも会いたいという人が絶えなかった。それは彼がとんでもなく未来に生きていたからです。
それから、反対に超過去的に生きている人もレア度を上げますね。これは面白いことです。
たとえば、私には能役者の知り合いが何人かいますが、彼らは600年前のことを基本そのまま受け継いでいます。これはこれでレア度が高く、それなりに仕事になっています。
お気づきのとおり、もちろんその「過去」が、その過去の時点でとんでもなく「未来」的であったという条件がつきます。過去ならなんでもいいわけではありません。観阿弥・世阿弥の先見性、未来性が異常に高かったのです。少なくとも600年後のことを想像していたわけですから、きっと彼らも宇宙人なのでしょう(笑)。
さて、そう考えてくると、はたして自分や、自分をとりまく組織にはレア度はあるのか。本当に悩ましいところです。
観世のような長期的なレア度を目指すのは難しいとはいえ、刹那的なレア度では虚しいだけです。いや、刹那的なレア度を連続的に生み出していくのが、この情報化時代の天才なのかもしれませんね。
正直、日本の学校は、生徒のレア度を下げる方向に教育をしています。はたしてそれでよいのか。センセーなんていう仕事をしている私は、そこがとんでもなく悩ましい。なんとかブレイクスルーしたい。
私も悪あがきしてみます。
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