『シン・ゴジラ』 庵野秀明脚本・監督作品
めちゃめちゃ遅ればせながら鑑賞いたしました。この前ついに地上波でも放送したようですが、ウチはテレ朝が映らないので(笑)、Amazonビデオでレンタルしました。
なにしろ、公開当時あえてライバル映画(?)の「大怪獣モノ」を観に行き、最近も再びビデオで観てしまったような私なので仕方ないですね(笑)。
で、結論から言いましょう。やっぱり私はモノ派ですね。モノは2回観ましたが、シン・ゴジラはもう一回観るかなあ。
結局のところ、私はもう時代についていけないオジイサンなのですね。「君の名は。」の時と全く同じ不快感が残ってしまった。
つまり、テンポが早すぎる。情報(セリフ・テロップ・映像表現)が多すぎる。今どきのそういうテンポ感に全くついていけない自分にガッカリすらしました。
テンポが早いために人物描写や心情表現が少なく感じてしまう。実際はちゃんとやってるのかもしれないけれど、読み取れないのです。
やっぱり庵野さんだから、いわばアニメ風な表現なのでしょう。古臭い日本映画にどっぷり浸かってきた私としては、もうなんだかジェットコースターに乗ってるみたいで、あっという間にワケがわからんうちに終わっていたという感じ。
まあ、テーマも政治的で面白かったですよ。そうそう、面白いとも、技術的にすごいなとか、そういう感想は持ちしましたよ。
しかし、なんかモノ足りない。余韻がないというか。もっとじっくり苦労してゴジラを倒してほしいというか。5時間くらいの作品になってもいいと思います。いや、連続ドラマで12時間くらいやってほしい内容の濃さだと思ったのですよ。
モノ足りたのは、やっぱり昔ながらのお馬鹿さ、無駄の多さで「モノ」の方だったということでしょうか。ごめんなさい、変な人で。
だから結局、作品が悪いのではなく、私が悪いのでしょう。いちおう、歴代のゴジラを観てきたつもりですが、正直シン・ゴジラが一番消化不良でした。批判もあまりできません(ほかの作品には正直駄作もあります)。
う〜ん、時代に置いて行かれている感じがしてやだなあ。
唯一、感心したのは、自衛隊が全面協力していることですね。その自衛隊が、ある意味日本軍らしい、昔ながらのやり方で戦っているのが頼もしかった。素晴らしい。
昨日紹介した陸軍大将宇垣一成さんが、この映画観たら何て言うかなあ…。
Amazon シン・ゴジラ
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