『かっこいいコード進行108』 篠田元一 (リットーミュージック)
転調! テンション! ツーファイブ!
昨日はあらためてELO(ジェフ・リン)のコード進行を確認したというようなことを書きました。
最近、ポピュラー音楽の作曲法について興味があります。なんででしょうね。
上の娘がベーシストを目指しているんですが、本人は全然作曲する意思がないんです。ベースラインさえ作る気がない。おいおい、それじゃあダメだと言い聞かせるのですが、本人は作曲はパパに任せるとかなんとか言ってるんです(笑)。
はぁ?と思いつつ、ある意味自分の若い時からの夢でもあるので、半分本気で引き受けようかと思っております。退職したら旅芸人になる予定ですので、まあ自分の将来のために勉強しておくのもいいかなと。いろいろな昭和の名曲を編曲するのにも、当然作曲の知識と技法が必要になりますし。
そんなわけで最近買って楽しんでいるのがこれ。なるほど面白いですよ。108という煩悩と同数のちょっと洒落たコード進行が紹介されています。
たしかにこれは煩悩といえば煩悩ですよ。そう、たとえばELOコード進行はこの108に当てはまるものも当然ありますが、やはりいかにもELOらしさというのは、だいたいこういう「よくあるパターン」からははずれています。
当たり前の話ですよね。新鮮さ、個性というのは一般からは離れているモノです。コトにとらわれないモノ。
もちろんコト(カタ)というのは大切であり、ちょっと前にも書いたとおり、教育においても禅の修行においても、まずは型にはめるところに専念して、そこから溢れ出るモノこそが個性であり価値であるということはよくあります。
しかし、私の哲学でもある「コトを窮めてモノに至る」に表現されているとおり、何ゴトも窮め尽くさないと、そこに本モノは現れてこないのです。
お釈迦様が煩悩を窮めてお悟りを開いたように、こういうマニュアル的な、一般的な、いわば俗世間の煩悩を知り尽くさないと、その先に行けないというのは面白い真実ですね。
というわけで、最近の寝る前の楽しみは、枕元にあるで過去の名曲たちのコード進行をなぞってみることです。楽しいですよ。
この本と連携して、リットーミュージックのサイトから音源を聴く(ダウンロードする)ことができます。それだけでも面白いですので、ぜひ聴いてみてください。そして、興味を持ったらこの本を買ってみてください。
Amazon かっこいいコード進行108
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