小野小町伝説
早朝3時に富士山を出まして、12時間かけて夕方3時に秋田に到着。さすが渋滞のピークということで、東北道は使えず初めて常磐道へ。震災の被災地を通りながら仙台へと思いましたら、こちらも茨城県内で渋滞が始まりましたので、日立のあたりで下道に降り、結局秋田県横手市までずっと一般道を走ることにしました。
時間はかかりますが、もともと運転好きの私や、狭い車内でワイワイやったり、グーグー寝たりするのが好きな家族は全然苦ではありません。
特に今回は初めて通る地域がほとんどだったので、いろいろ風景やら建物やらを見ながら楽しくドライブしました。
いろいろ思うところ、感じるところがあったのですが、今日は一つだけ取り上げましょう。
福島県の小野町。いたるところに「小野小町生誕の地」というようなことが書かれていました。
ほう、ここにも小野小町伝説があったのか。
まさに今から向かう秋田県県南には、最も有名な「小野小町生誕の地」があります。そう、湯沢市の小野です。なんとなくですが、小野小町と言ったら秋田という印象がありますよね。秋田美人と言ったり、新幹線がこまちだったり、お米もあきたこまちだったり。
まあ実はこれも全く確証はなく、ある意味、福島の小野町やその他全国にある生誕地伝説と同じくらいの信憑性(の低さ)です。ただ、古今和歌集において紀貫之が小野小町を出羽国司の娘としているのは大きい。
福島の方は、小野篁が現在の小野町を訪れ、そこで地元の美女(愛子…めづらこ)と結婚して生まれたのが小野小町という設定。
ちなみに全国にある小野小町伝説地はこちらでご確認ください。めちゃくちゃ多いですね(笑)。
実は、このマップに載っていない地味な伝説地が山梨県都留市にあるんです。
都留市に小野というところがあります。山間の小さな部落です。そこに小野小町のお墓があって、毎年ちゃんとお祭をしています。お寺の関係地内にありますが、お祭は神道式です。
小野小町の夫とも言われる小野貞樹が甲斐守だったこともあって、このような伝説地が生まれたのではないでしょうか。
私は甲斐国に流された怪僧小野文観との関係を疑っていますが。
もう一つ、少し前に所用で通った東京の町田市小野路にも色濃い小野小町伝説が残っています。これもいつか紹介します。
こうしていろいろな伝説地を回りますと、昔の人々の想像力、創造力のたくましさをひしひしと感じますね。歴史においても、科学的根拠とはどうでも良い、ある種印象派的なリアリズムでいいような気がしてきます。
あっそうそう、小野町は現代の美女(?)リカちゃんにも縁のある町なんですね。これは知りませんでした(笑)。リカちゃん50周年ということで、こちらも歴史、伝説の領域に入りました。
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