田中英道『聖徳太子虚構説批判』 (日本国史学会講演)
大変忙しいので、また週末に見た動画を紹介します。昨日の田中英道さんの聖徳太子論。
大山誠一さんの聖徳太子虚構論に対する批判が中心です。
私は、たとえば宮下文書の世界をも「歴史」として認証する、つまり虚構さえも虚構という形で存在する事実と認定する立場を取りますので、ある意味、聖徳太子が実在しようとしまいと関係なく「歴史」であることは間違いないと考えています。
それは宗教というある種の虚構が世界を動かしていることが事実であることと同じです。虚構だからこそ「ある」「あった」とも言えるわけです。なぜなら意識化されているからですね。忘れ去られた以前に、意識化されなかった「事実」も無限にあるわけですよ。
そういう意味で、私が大山さんか田中さんか、どちらの立場に近いかというと、当然田中さんになるわけです。
まあ、こうして論争になること自体、異常なほどに意識化されているわけで、その点では、大山さんの視点というのも実は面白い。なぜ「信仰」に至るまで意識的に意識化されたのか。
今、私はそこに興味がありますし、そこにこそ日本人の歴史の要点があるような気がするんですよね。
その一つの解答として、くり返しになりますが、仲小路彰の聖徳太子論があるのだと思います。
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