無門関 『雲門話堕』…正眼寺の松
正眼夏期講座二日目、山川宗玄老大師による提唱は、無門関三十九則「雲門話堕」。
本当に自分の痛いところを突かれたようで、逆に快感でさえありました(笑)。
原文や訳はこちらが分かりやすいのでぜひお読みください。
要は、受け売り、パクリ、知ったかぶりはダメということですね。まさに私のブログなんか「話堕」そのものです(苦笑)。
言葉にしてしまった途端、それも他人の言葉であればなおさら、「嘘」になってしまうわけですね。
今日、織物関係の知り合いたちと飲んだのですが、ちょうどそんな話になりました。今の子どもたちはスマホからの情報によって、まるで自分が経験したり、自分が調べたりした気になってしまう。これは良くないと。
たしかにそうですが、一方でそうした抽象的な情報を具体的に「読みとる」という、ある種高度な情報処理能力を身につけているとも言えますよね。
そこが難しいところですが、私は人間の知性、感性の次元上昇に期待したいと思います…なんて、「話堕」な自分を弁護しているだけですね(笑)。
それから、山川老師風に言うと「そこじゃ!」という、指導者の絶妙のタイミングですね。というか、そのタイミングを、それこそ理屈でなく分かる人でないと教育者にはなれないと。
これも耳が痛い話ですなあ。
コトよりモノ、これこそ禅の奥義だと再確認できた体験でした。「もののあはれ」とは「モノのアッパレ」なんですよね。
提唱が終わり、感慨にふけりながらふとお庭を見ると、そこには「正眼寺の松」がありました。上の写真です。ああ、ずいぶんと大きくなったなと思いました。まさに「黙して語る」松であります。余計なことを語らず、黙々と自然体で生きる松。
その「正眼寺の松」については、ぜひ次の動画をご覧ください。青木ケ原樹海の赤松林とも通ずる「強さ」がありますね。
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