一日不作一日不食
高校の研修旅行で岐阜に来ております。今日のメインは、本校の名誉校長である山川宗玄老師が住職をお務めの正眼寺参拝。私は5年ぶりくらいでしょうか。
今日は夏の大摂心(作務摂心)中であり、いつにも増してピリッとした空気が漂っておりました。
生徒たちと本堂にて読経、座禅をさせていただき、そして老師のご法話を聞きました。
大変ためになるご法話でありました。「今ここ」を一所懸命に生きる。過去や未来にこだわってはいけない。
私は未来学なんぞをやっておりますので、過去は簡単に捨てられても、なかなか未来は捨てられません。未来的な目的なくして現在はないという考えですので、ある意味禅の教えとは矛盾します。
そう、たとえば摂心において作務をなさっている雲水の皆さんは、目の前の作務をすることだけに集中し、その結果やましてや報酬などは考えていません。行動自体が目的なのです。
私はとてもそういう境地には至れませんね。
「今ここ」を語る老師様のご法話で印象的だったのは、「一日不作一日不食」と関山慧玄さまのエピソード。慧玄さんの逸話についてはまたいつか書きます。今日は「一日不作一日不食」について少し。
「一日作(な)さざれば一日食らはず」は百丈懐海禅師の逸話から生まれた言葉です。老師は「働かざる者食うべからず」は共産主義者の言として、その意味は「一日不作一日不食」とは全く違うとします。そのとおりだと思います。
作とは作務のことであり、作務とは修行そのものです。修行しなければ食べる資格はないという厳しい意味です。
ちなみに私は一日一食をもう14年ほど続けていますが、これはまさに二食分は「不作」によって「不食」になっているということであります。修行が足りん!ということで、そのうち二日一食になりそうです(苦笑)。
そう、たとえば今日の研修旅行のように、お昼ごはんがスケジュールに組み込まれていて、普段食べない昼食を無理やり食べますと、実に調子が悪くなるんですね。これは「バチ」でしょう。いけませんな。
今年は7月にも正眼寺を訪れる予定です。今度は一泊二日でしっかりプチ修行します。
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