三沢カヅチカ 『豊洲の女/逆賊のブルース』
迷走した結果、なんだか両者リングアウトのような結末になりそうな豊洲移転問題。このまま都議選に突入していいのでしょうかねえ。
さて、そんな(悪い意味での)プロレス感満載になってきた日本の政局に対して、ホンモノの保守の立場から舌鋒鋭く、しかしユーモアたっぷりに批評を続けている適菜収さんが、また面白いことを企画してくれました。
ずばり三沢カヅチカが歌う「豊洲の女」。三沢カヅチカという謎の歌手の名前からしてプロレスしてますよね(笑)。それも絶妙に矛盾をはらんだネーミング。ははは、そう来たか。うまい。
まあ、とりあえず聴いて、観てください。
作詞は適菜収さん自身、作曲は銀座のジャズピアニスト多城康二さん。歌手の三沢カヅチカさんは正体不明のマスクマン…というか、ちまたではかの京大藤井聡教授ともウワサされております。だとしたら、いろんな意味でヤバイですね(笑)。
そして映像がいいですよね。なんでもこの小池都知事にクリソツな女性、多城さんのピアノの生徒さんでスナックのママさんだとか。なるほど都知事のあの空気感というか違和感はスナックのママだったのか。
楽曲的にもMV的にもあえてチープな俗っぽい感じを醸し出していますね。これぞパロディ、アイロニーの王道でしょう。
そうそう、小池百合子さんのお父さん、小池勇二郎さんは仲小路彰の弟子の一人でした。スメラ学塾に通っていた。戦後、中東の石油関係で活躍したのも、仲小路の思想や政策の影響があったからでしょう。
この曲の二番に出てくる、「あの日のカイロ アルジェの光」は、そうした父親の仕事の関係で、「豊洲の女」の思い出となっているのでした。
カップリングの「逆賊のブルース」もかっこいい。なるほど逆賊ってある意味かっこいいのか。叫びの中ににじむ悲哀。こっちは男の歌でしょう。最近では逆賊と言われる女性も登場してきていますが、本来は男の専売特許ですよね、逆賊は。
かつて逆賊と言われた男が、のちにヒーローになることもよくあります。王仁三郎なんかもそうでしょう。逆賊と言われる人は、それはそれで命懸けで生きているんですよ。というか、命懸けでなきゃ逆賊だなんて呼ばれない。中途半端じゃダメってことですよね。
適菜さん、私、けっこう好きで「キリスト教は邪教です」の頃から著書を愛読しています。最近も、「安倍でもわかる政治思想入門」や「安倍でもわかる保守思想入門」を読みました。大変面白く、そして勉強になりました。
適菜さんの保守思想にはほぼ全面的に賛同します。ある意味「保守」がブームであり、かつピンチである今、彼のような思想家、批評家がいることは貴重だと思います。
かと言って私はいわゆる保守ではないのですが…。
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