渡辺さんは豆まきをしない?
今日は節分。我が家の節分についてはこちらに書きました。鬼も内です。
さて、今日職場でも話題になったんですが、なんだかテレビで「渡辺さんは豆まきをしなくていい」という話題が取り上げられたそうですね。
全国でも特に渡辺姓が多いことで有名な、我が校のある山梨県富士吉田市ではどうでしょうか。いや、なにしろ、あるクラスなんか生徒の3分の1が渡辺(字はいろいろ)だったこともあるほどです。そんなわけで、この地域ではお互いを姓ではなくて下の名前で呼びます。先生にも渡辺がたくさんいるので苗字では呼ばず、下の名前に先生をつけて呼びます。
なんでこんなに渡辺が多いかというと、私の調べでは、南北朝時代に落ちてきた長慶天皇のお伴として、摂津の渡辺氏が移住してきたらしい。全国の渡辺氏と同様に家紋は三ツ星に一文字です。
いろいろな字がある「ワタナベ」さんですが、特に「渡邊」と書く家系は、渡辺綱の末裔を自負しています。渡辺綱は言うまでもなく、大江山の酒天童子退治、一条戻橋で鬼の腕を切り落としたなどの武勇伝で有名な武将。
まあ、そんな事情で、鬼は「ワタナベ」さんを恐れて近づかないというのが、豆まき不要伝説の根拠のようです。
で、結論から言いますと、当地のワタナベさんたちは、なんだかんだ言って豆まきをしているようです。豆まき不要伝説を知っている人はいますが、厄払いを重視する土地柄でもあるため、比較的豆まきには積極的なのです。
その豆まきのしかたについても、部落ごとにいろいろと個性があるようですが、それはまたいつか調べて書きましょう。
当地で、不要というか禁忌としてもっと根強いのは、小林家が年末の餅つきをしないという話ですね。それは武田と北条の争いに関わる話なんですが、それについてもまた後日。
さて、富士吉田市下吉田には、そんな渡辺綱を祀った「渡邊大明神」があります。ここは非常に不思議な神社です。
これも今日は簡単に説明するだけにしますけれど、祭神がですね、まずは渡辺綱というのはいいとして、寒川の神を祀っているんですね。さらになぜか歴代の総理大臣の揮毫が複数ある。
上の写真は渡邊大明神・福地八幡神社の扁額ですが、佐藤栄作元総理の揮毫です。拝殿の額は岸信介の書。そんなこともあって、一昨年、安倍総理夫人の昭恵さんと参拝しました。その日の記事にちょこっとそのへんの事情を書いています。お読みください。
まあとにかく、ここ富士北麓にはいろいろとドロドロとした裏の歴史が渦巻いているんですよ。興味のおありの方は、ご案内しますのでぜひ遊びにおいでください(ご遠慮なくご連絡ください)。
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