追悼 渡辺和子さん
今日、静岡から山梨に帰る途中、安藤輝三さんのお墓参りをしました。二・二六事件の首謀者の一人とされる安藤輝三にまつわる、我が家の不思議な体験については、そのご命日の奇跡としてこちらに少しだけ書かせていただきました(全て書くことは今はできません)。
実は我が家とご縁ができた二・二六事件関係者はあと二人います。そのうちの一人が暗殺された渡辺錠太郎大将です。そのことについても少しだけですが、一昨年の夏に秋田に行った時こちらに書きました。
その錠太郎さんの娘さんである渡辺和子さんが、昨年12月30日にお亡くなりになりました。エッセイ『置かれた場所で咲きなさい』などでも有名な方です。
当時9歳だった和子さんは事件の一部始終を目撃してしまいました。その後の苦悩と赦しの人生については、こちらの記事をご覧になるとよく分かると思います。
事件からちょうど80年。ようやく「やった」側「やられた」側ともに一つの区切りがつけられたのかと感じています。特に和子さんの「赦し」の姿勢は、これまでの、また現在の、そしてこれからの様々な衝突や恨み、憎しみの昇華のあり方に対して、またキリスト教を始めとする宗教の本来のあり方について、とても大切な「型」を示してくれたものと思います。
私たち夫婦もいつか和子さんにお会いして、いろいろお話しようと思っていたわけですが、残念ながらそれは叶いませんでした。しかし、彼女の示してくれた「希望」を、これからの世界に、地球に拡げていくという使命を強く感じることはできました。
そうした使命を、私たち今に生きる者たちが実現していくことこそ、彼ら英霊に対する唯一の慰めであり、また義務です。平成28年の年末、そして29年の年頭にあたり、渡辺和子さんの遺してくださった「魂」に感謝し、改めてご冥福をお祈りしたいと思います。
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