平井基之 『戦略的〝東大〟合格法 受験勉強には意義がある』 (正論2月号)
昨日、受験は戦略!と強調いたしましたが、それをもっと論理的に説得力ある形で表現してくれているのが、「正論」2月号の平井基之氏の文章であります。
平井基之氏…なんて堅苦しい呼び方はやめましょう。私にとって平井くんは盟友であり、尊敬すべき後輩であります(東大に理系、文系両方で合格しているだけでもスゴイ)。
この記事の筆者紹介にも記されているように、彼は私の学校に勤務し、主に大学進学について多大な貢献をしてくれた先生です。今は独立して「プロ家庭教師」として活躍中です。
昨年は彼の結婚式の媒酌人を務めさせていただきました(こちらの記事参照)。また、昨年のファーストレディを招いての忘年会にもご夫婦でお招きいたしました(こちらの記事参照)。
教育を通じて日本の、そして世界の未来を良き方向に導きたいという志において、私たちは共有するものがあると同時に、たとえば「受験」に関しても単なる大学に入るための手段と捉えるのではなく、もっと大きな視点から意味を見出しています。
受験勉強というと、そのシステムのことも含めて批判の対象になりがちです。だいいち、こんな、大雪が降る確率が高く、インフルエンザもピークを迎えようかという悪条件の時期にやること自体、非常に理不尽です。
しかし、その理不尽には日本的な深い意味があったりする(理不尽という優しさ参照)。また、そうした理不尽、悪条件を人生の縮図として捉え、それを「根性」+「戦略」によって乗り越えていくというのは、実は大変未来的な勉強になる体験だったりするわけです。
平井くんとはそんな話もしてきたわけですが、彼はさらに一歩進めて、「国を護る」ためにそうした戦略体験が大いに役立つと語ります。昨日の私の記事で歴史的なことを書いたのには、彼のそうした言説の影響があるのですね。
自分を知り、相手を知り、社会状況や自然状況を知り、そして未来を構想して、その実現のための現実的戦略を練る。これはたしかに、大学入試だけではなく、スポーツや、さらに国防や外交の世界でも基本中の基本です。
体調管理や交通手段なども含めて、いかにして自分を有利な立場に持っていくか。それは単なる積み重ね学習や、ましてや根性だけではどうにもなりません。
特に「情報戦」ですね。生徒たちにはよく話していますが、今の時代、そしてこれからの時代を考えたとき、大学入試において「情報戦」で勝つということは非常に重要です。
特に教育界では様々な場面で行き過ぎた平等主義、競争排除、失敗忌避が横行しています。そんな中、大学入試は有意義に過酷であり、またある意味平等な体験の場なのです。
機会の平等とか言いながら、なんだかんだ頑張った者が報われなかったり、正直者が馬鹿を見たりするのが、人日の世の中。そんな中で、私は大学入試は総合的にはかなり平等な場だと思っているのです。
というわけで、平井くんの文章はとても面白く、納得のいくものですので、多くの学生、保護者、そして先生たちに読んでいただきたいと思います。正論2月号、他の記事も面白かった。ぜひ。
Amazon 正論2月号
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 日向灘M7.1発生〜南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)(2024.08.08)
- オリンピックは◯◯の◯◯である!?(2024.08.07)
- 柔道混合団体銀メダル(2024.08.03)
- 祝! 舟久保遥香 銅メダル(2024.07.29)
- 『今永昇太のピッチングバイブル』 (ベースボール・マガジン社)(2024.07.17)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 南部と津軽と甲州と…(2024.07.31)
- 死なない力(2024.07.18)
- 『今永昇太のピッチングバイブル』 (ベースボール・マガジン社)(2024.07.17)
- ハイデガーVS道元…哲学と仏教の交差するところに、はじめて立ち現れてきた「真理」とは?(2024.06.03)
- 日本語はどこから来た?(2024.06.01)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- いかりや長介と立川談志の対話(2024.08.19)
- 九州人による爆笑九州談義(筑紫哲也、タモリ、武田鉄矢)(2024.08.18)
- 全日本プロレス祭 アリーナ立川立飛大会(2024.08.17)
- 『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 武内英樹 監督作品(2024.08.16)
- ラモー 『優雅なインドの国々より未開人の踊り』(2024.08.12)
「教育」カテゴリの記事
- 【戸塚宏】令和の今、体罰を語る(2024.08.20)
- いかりや長介と立川談志の対話(2024.08.19)
- 柔道混合団体銀メダル(2024.08.03)
- 祝! 舟久保遥香 銅メダル(2024.07.29)
- 仏様の指(2024.07.26)
コメント
まさか、僕のことを取り上げて下さるとは!!
ありがとうございます!
ちょっと持ち上げすぎですが、ご期待に応えられるよう、これからも頑張ります!
投稿: 平井基之 | 2017.01.18 17:21