『ようやく「日本の世紀」がやってきた』 日下公人・馬渕睦夫 (WAC BUNKO)
3日前の記事で、馬渕睦夫さんの最新講演会の動画を紹介しました。
今日はその馬渕さんと日下公人さんの対談本を読みました。対談本ですので、一気に読むことができますし、お互いに質問、解説しあっているので、私たちにとっても分かりやすい。
馬渕さんの世界観は「ユダヤ史観」そのもの。この本には日ユ同祖論やモーゼ来日説まで飛び出し(もちろんご本人も注意が必要と言っていますが)、非常に危ないギリギリの線での対談が繰り広げられています。
もちろんそこに眉をひそめる方もいらっしゃるし、実際馬渕さんの周辺の方でも、笑みを浮かべながら「ちょっと過激なんだよね」とおっしゃる方もいます。
私は、何度も書いているとおり、そのあたりの「トンデモ」とも取られかねない世界の端緒とも言える、出口王仁三郎や仲小路彰をかじっているので、それほど抵抗はないものの、一方で、そのルーツの事情を知っているだけに、もうその百年間続いている「物語」(陰謀論とは言いません)が、はたしてそのまま現代に通用するのか、少し迷いもあります。
まあ、そのへんは置いておいてですね、とにかくトランプ現象も含めて、この2016年の一連の動きに関する馬渕さんの解釈というのは、私のそれとほとんど同じなんですね。
ですから、私がここで書けない(知識と筆力の問題です)ことについては、ぜひこの本を読んでいただいて理解していただきたいと思います。
仲小路は「21世紀との対話」シリーズを数多く残しています。それはまさに、今世紀が「日本の世紀」となることの予言であったわけです。
私もたしかにそうであると信じています。とは言え、そういう「自国中心主義」や「選民意識」や「セルフ・ヒロイズム」が、大東亜戦争の大義に結びついていったこともよく知っていますから、もちろんあらゆる意味で慎重でありたいと思っていますが。
全然関係ありませんけれども、この本の中で印象に残った話、山梨県民として「へ〜」と思ったのは、「峠の地蔵の物々交換」の話と、堀内光雄さんと石油公団の戦いの話でした。
Amazon ようやく「日本の世紀」がやってきた
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