トランプ氏勝利と今後の世界・日本
今日は世界史に残る日となるでしょうね。と言いますか、今年2016年。
イギリスのEU離脱、そしてアメリカ大統領戦でトランプ氏が勝利。
後出しと言われるかもしれませんが、どちらも私は予想通りでした。生徒たちには散々そう言ってきましたから証人はいます(笑)。
なぜそのような予測をしていたかというと、仲小路彰の書いたものを読む機会があったからです。彼は戦前、戦中、戦後を通して、米英、そしてソ連の自己矛盾による没落を予測していました。
そして、まずソ連の崩壊が彼の死後すぐに実現し、そしてそこからまた数十年して英米の没落が実現しようとしています。
仲小路彰は昭和15年のある文書で、次のようなことを書いています。
今日我々が当面している戦争は、世界史に於ける四つの秩序の相剋として考へることが出来る。
四つの秩序とは何か?
1. 十八世紀的なイギリス産業資本の秩序
2. 十九世紀後半以後に於て急速にその独占的支配力を完成した金融資本の秩序
3. 欧米的資本主義の自己否定として生誕した社会主義の秩序
4. 欧米体制そのものに原理的な対立関係に立つ日本的秩序
先の大戦だけを見れば、4だけが負けた形になりましたが、戦後日本は伝統的な作法たる「国譲り」によってその命脈を維持しつつ発展しました。
3はソ連の崩壊という形で実質的敗北となり、1のイギリスは完全に斜陽、特に産業資本による帝国主義的イギリスは、このたびのEU離脱で復活するどころか、アナクロニズムとして葬り去られることでしょう。
2は具体的にはユダヤ国際資本が牛耳るアメリカのことです。そのアメリカもかつての輝きは全くなく、そして今回トランプ氏勝利という、まさに自己矛盾を露呈しました。少なくともアメリカは大きく二分され、内部対立が激しくなることでしょう。
とすると、残るは4。かろうじて生き残ったはずの4が、いよいよ勝者になる日が来るのでしょうか。
再来年は明治150年。すなわち150年戦争がようやく日本の勝利で終結するとも考えられます。というか、私はそのように信じています。
短期的に見ると、世界の政治経済は混乱するでしょう。しかし長期的に見れば、決して悪い流れではありません。日本にとっては様々なチャンスとなるでしょう。
単純にアメリカ依存からの脱皮ということではなく、もっと積極的、主体的な改革をする、すなわち真の戦後レジームからの脱却のチャンスです。
以前こちらに書いたとおり、トランプ氏と日本との間にはなかなか深い因縁があります。少なくともトランプ氏の意識や無意識の中で、日本という存在は他国に比して大きい。
トランプ氏のブレーンたちはかなりの切れ者集団だと聞きます。今回の選挙戦も全て計算通りなのです。見事でした。
さあ、安倍首相を中心とする日本の「頭脳」たちがどうそれに立ち向かうか。新たな戦いの始まりです。
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