高本一郎 『シャコンヌ・オリエンターレ』
いろいろな音楽を聴き、ここでもたくさん紹介してきましたが、何か大切な人を忘れているなと思ったら、高本さんでした。
リュート奏者ですから、いちおう同じ業界の方ということになりますが、今までお会いしたことはありません。しかし、ある意味、私にとって最高の、そして最好の古楽器奏者かもしれません。
というのは、高本さんは正統的な古楽の演奏もお見事ですけれども、それ以上にご自身のオリジナル曲の演奏がが、私は大好きなのですよ。
時代や地域は越えても、もしかすると、これがいわゆる「古楽スピリット」なのではないかと思う、素晴らしい音楽をお作りになり、そして演奏されるわけですね。
もし、私に才能があって、リュートを弾けて、さらに作曲ができたら、こういう曲を作るのではないかと思うのであります。
比較的な単純なコードを伴うベースが循環して、そこに即興(風)なメロディーが絡んでくる。
ジャズにも造詣の深い高本さんですので、そうしたスピリットも感じられます。というか、古楽とジャズは基本同じものを基本にしていますからね。
無理にジャンル分けする必要はありませんし、そうしようとすること自体がナンセンスであるのは分かるとして、人に説明する時は、やっぱりジャンルって便利ですよね。では、こういう音楽はなんというジャンルに分類されるんでしょう。一番好きなのに、なんだかうまく説明できない(苦笑)。
少し前に、モジャさんのチャップマンスティックと、酔っ払った勢いでヴァイオリンで即興共演させていただきましたが、イメージとしてはこういう音楽になっていたと思います(あんまり記憶がないのですが…笑)。
Amazonのプライムミュージックでは無料ですし、皆さんもぜひこのアルバム聴いてみて下さい。
2014年のダウランドのアルバムも実に「ちょうどいい」ですね。絶妙のセンス。バランス。
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