阿蘇山噴火(その2)…36年ぶりの爆発的噴火?
さて、昨日付けの記事に書いてしまった今日の阿蘇山噴火ですが、ニュースなどでは「昭和55年以来36年ぶり」と盛んに報道されています。
もちろん、それは気象庁の発表に基づくものですが、私の感覚としては、その表現には少し違和感があります。
昭和55年1月26日の噴火は小規模な爆発で、噴煙も500メートルほどしか上がらなかった(今回は1万メートル超え)。
昭和55年の噴火よりも、その前年昭和54年6月から11月の噴火の方が大規模です。54年9月の噴火の方が大規模です。9月の噴火では登山者3人が死亡しました。
では、なぜそのような表現になるかというと、阿蘇山では爆発地震を伴う噴火を「爆発的噴火」と呼ぶからです。
火山の噴火における「爆発」の定義は国際的には定まっていません。噴出物の量をもって爆発レベルを測ることもありますし、阿蘇山のように地震を伴うもの、あるいは空振を伴うものを「爆発」と言う場合もあります。
いちおう定義的には36年ぶりという言い方は正しいのですが、感覚としては、2011年の東日本大震災後の阿蘇山の活動の一部というべきだと思います。
もちろん、4月の熊本地震の影響はあったと考えられますが、それが果して今回の噴火の直接的な引き金になったかというと微妙ですね。
一部の学者さんの言うとおり、もしかすると、熊本地震は阿蘇山の噴火を抑える役割を果たしていたかもしれないのです。
いずれにせよ、熊本地震と今回の阿蘇山の爆発的噴火とは「関係がある」ということにはなりますね。
有史以来の阿蘇山の噴火史はこちらで確認できます。
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