『銃殺-2.26の叛乱』 小林恒夫監督 鶴田浩二主演作品
昨日の記事、東京オリンピックの開催された、そしてワタクシの生まれた昭和39年公開の映画。二・二六事件における安藤輝三が主人公となっています。
二・二六関係の映画は一通り観たと思いますが、私はこれが一番しっくり来ました。ある意味、鶴田浩二と安藤輝三は顔的にはあまり似ていないのですが、その人柄や内面の苦悩の表現に関しては、とてもリアルだったと思います。
映画のセリフの中にもあったように、安藤輝三は本当に「真っ白」な人だった。だからこその優しさが裏目に出たこともあったと思います。
しかし、何度も書いているように、そしてこの映画では大変リアルに史実に基いて描かれているように、鈴木貫太郎を襲撃しつつとどめを刺さなかったことによって、戦後日本は生き残った。結果として、安藤の赤心、いや白心が昭和天皇を救ったとも言えるわけです。
そうした流れを思い出しながらこの映画を鑑賞しましたので、途中何度も涙が止まらなくなりました。
安藤輝三が「銃殺」されて80年の今年の7月12日、本当に運命的に輝三さんの息子さんと出会いました(こちらの記事をお読み下さい)。
当時1歳だったその息子さんも、この映画で「赤ちゃん」として何度も登場し、「赤ちゃん」であるからこその別れの悲しみを感じさせます。
この1年の私たち夫婦の二・二六事件との不思議すぎるご縁から、私たちは何を学ばなければならないのか。それがこの映画を観て、少しですが分かった気がしました。
DVDにもなっていないし、私も中古でレンタル落ちのVHSを購入し、久しぶりにVHSデッキを引っ張り出してきて観ました。
鶴田浩二の好演も含めまして、大変価値のある作品だと思います。ぜひとももっと多くの方々に観ていただきたいと思います。
Amazon 銃殺-2.26の叛乱
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