『東京原発』 山川元監督作品
この映画は「今見ると」本当にすごい。2004年公開ですから、2011年の福島第一原発事故の7年前ですよ。公開当時はほとんど注目されなかったでしょうね。早すぎたのか。
それにしてもよくぞタブーの部分に切り込んでいきましたね。大したものです。映画業界も、戦後たっぷりそちらの利権の恩恵を受けて来ましたでしょうから。
東京に原発を誘致する…実は私も同じ構想を以前から持っています。もちろん、この映画で語られている、「最大消費者たる東京がリスクをも負うべき」という理屈もある部分では共有しています。
ただ、私が言う「原発」とは、「核融合炉」のことですから、根本の部分で核分裂炉とは違います。リスクの意味合いや確率、規模が違うということです。
ただ、発電方法の種類にかかわらず、やはり送電ロスについてはよく考えなければなりません。
私の考えの結論だけまとめてしまうと、小型核融合炉とキャパシタを各家庭とは言いませんが、各自治体に備えるというイメージです。まあ、いつのことになるやら分かりませんが。
それにしても、この映画で描かれている「原発安全神話」が、本当に「神話」…いや、与太話であったことは、5年前の原発事故が証明してしまいました。なんとも皮肉なことですね。
この映画は原発推進派にとっても、原発反対派にとっても、いろいろと考えさせられる内容の重みを持っています。
そうそう、この映画の公開当時、原発推進派であるエネルギー問題に発言する会が発表した映画「東京原発」にみられる間違いを併せて読むと、これまた勉強になりますよ。
おととい紹介した「宇宙人東京に現わる」や、この「東京原発」も、Amazonプライム会員だと無料で観られます。なんともいい世の中になりましね。過去の知られざる名作を改めて観る機会を得られます。感謝感謝。
Amazon 東京原発
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