『八つ墓村』〜『君の名は。』に感動する方法
昨日の「犬神家の一族」に続き、我が家ではドラマ版「八つ墓村」を鑑賞。変な家族ですね。
父親と母親はまあいいとして、娘たちはなんで興味を持つのでしょうか。
まず高校2年の長女は…幼い頃から「怖いものを怖がりたい」タイプでして、最近はネットで「怖い村」について検索しまくっています。全滅した村とか、猟奇的殺人事件があった村とか。変な趣味ですね(笑)。
で、当然のことながら、津山事件を知っているわけですよ。津山と言えば「八つ墓村」のモデルになった岡山県の村ですね。例の大量殺人事件があった村です。戦前の話。
だからドラマ「八つ墓村」は当然観たい。
中二の下の娘は、映画マニアですし、特にサスペンス、ミステリーが大好き。ドラマではCSIを毎日のように観ております。グロいのも大好き(笑)。
将来は映画監督になりたいなんて、まさに中二病満開な彼女にとっても、「八つ墓村」は当然通らねばならない関門ですね。
そんなわけで、家族全員が共有できるというわけです。
いやあ、面白かったなあ。やっぱり横溝正史の原作が素晴らしいわけですが、それをこうしてテレビドラマとして重厚に描けた時代もまた素晴らしいですね。娘たちもますます昭和に生まれたかったなあと思うようになっております。
昭和人である我等夫婦としては嬉しいかぎりです。
さてさて、そんな昭和家族?は、昭和なだけに、現代にはついていけないところがあるわけでして、その代表的なケースが、に感動できない親子なのでした。
あれ以来、どうにもスッキリしない日々を送っていたのですが、今日、齋藤あきこさんが、素晴らしい分析をしてくださっておかげで、「なるほど」と納得することができました。
「君の名は。」に感動した人も、感動できなかった人も、観てない人もぜひお読みください。
昭和の感性じゃあ、あれは分かるはずはないわけですね。そっか。たとえば自分が昨夜見た夢のディテールの矛盾にツッコミを入れちゃあいけないってことですね。なるほど、たしかにそうだ。
新しい映画、アニメにとってのリアリズムは、ようやく源氏物語や浮世絵のレベルになってきたということでしょう。すなわち「脳内リアリズム」が「リアリズム」を超えたというわけです。
私たち親子が「君の名は。」にいちゃもんをつけたのは、それこそ浮世絵やピカソに「全然現実味がない!感情移入できない」って言っていたのと同じということですね(苦笑)。
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