ルーファス・ミューラー テノールリサイタル
↓わざとボカしたわけではありません…w
第30回都留音楽祭三日目。なんといっても素晴らしかったのは、海外講師ルーファス・ミューラーさんのリサイタル。昨年のリサイタル同様、本当に「神」レベルの歌唱を聴かせていただきました。
さらに、(ワタクシ事ではございますが)今回は急遽私もこのリサイタルのステージに上がらせていただき、光栄にもルーファスさんと共演させていただきました。
バロック・ヴァイオリンを本格的に始めてちょうど30年。こんな日が来ようとは思っていませんでした。世界最高の歌手の一人として誰もが認めるルーファス・ミューラーさんとバッハのアリアを演奏するとは。
クリスマス・オラトリオのアリア「私は栄光ゆえあなたのみに生きよう」は、ヴァイオリン2本のオブリガート付きアリアです。実はこの曲、昨年あるところで演奏した、というか、私はヴィオラ担当だったので、横で聴いていたんですね。で、かっこいいので私もいつかヴァイオリンで弾きたいなと思っていたのです。それが、こんな最高の形でいきなり実現してしまうとは…またもや妄想実現党の面目を躍如してしまいました(笑)。
今回もう一本のヴァイオリンを弾いてくれたのは、都留音楽祭に28年ぶりに参加してくれた、モンゴルより一時帰国中の友人。音楽以外でもいろいろとご縁のある方です(同じTakayuki)。
この演奏のオファーがあったのは、実は4日前でして、彼に打診したのは3日前(笑)。そんなこんなで我々おじさん二人にとってはかなりきついミッションであったわけですが、そこは昔から無謀なことを楽しんできた「Takayukis」。リハでは大変なご迷惑をおかけしながらも、優しいルーファスさんに「緊張しないで。大丈夫だから」と慰められ、励まされ(半ば呆れられ?)つつ、あまり反省も猛特訓もせず(笑)、本番に臨ませていただきました。
本番、実際演奏が始まってみると、2nd Takayuki さんがリハの1.5倍速でスタート!ルーファスもビックリしてこちらを見たくらいですから。その世界最速スピードに、私もなんとかついていきました…ではなく、緊張のあまり加速させてしまった!?チェロの名手武澤くんも、そうあの曲はヴァイオンリと同じことをチェロがやらねばならいなのですから、きっと大変だったことでしょう。
しかし、まあなんと言っても、あのスピードに乗って、ルーファスさんがあの複雑で壮大なバッハの「メリスマ」を完璧に歌いこなすとは!期せずして、ワタクシたちシロウトおじさんヴァイオリニストが、天才歌手ルーファスの、その天才性を引き出してしまった結果となりました…かな?(笑)
まあ、とにかく私の人生にとっても大変光栄な、素晴らしすぎる輝かしい経験となりました(ルーファスも含めて3人の頭が実際輝かしかったというウワサも)。本当にありがとうございました。
前半のバロック・プログラムは舞台袖で聴かせていただき、後半の古典派プログラムは客席にてゆっくり拝聴いたしました。後半には初演作品もあったのだとか。小倉貴久子さんのフォルテピアノの伴奏も素晴らしく、本当に至福の時でありました。
6年前にこの音楽祭誕生の秘話、すなわち私と有村祐輔先生との出会いの秘話を書きました。このたび、その記事を読んでくださった有村先生のご親族の方とお話をさせていただきました。その記事を再掲させていただき、私もいろいろな感慨にふけりたいと思います。音楽は素晴らしい。ご縁は素晴らしい。そして継続は宝なり。感謝、感謝。
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