H.パーセル セミ・オペラ「ダイオクリージャン」
真夏の古楽の祭典、第30回都留音楽祭もいよいよ最終日。受講生コンサートで、5日間の講習の成果を発表します。
まず最初はバロック・ダンスクラスの発表です。世界的なバロック・ダンサーである浜中康子先生、そしてトーマス・ベアードさんの指導による受講生の皆さんのパフォーマンス。
音楽祭の中でも、特に熱心に練習をし、毎年レベルの高い発表をするダンスクラスです。今年も、たくさんの受講生が参加し、そして、皆、本格的な衣装をつけて、たくさんの舞曲を舞いました。
アマチュアによる、これほどのスケールとクオリティーのバロック・ダンスを観る機会というのも、そうそうあるものでありません。これだけでも、この都留音楽祭の価値と魅力を誇ることができますね。素晴らしかった。
今年の器楽、声楽の全体合奏は、パーセルのセミ・オペラ「ダイオクリージャン」の第5幕からの抜粋でした。
私もこの曲は弾くのも聴くのも初めて。いかにもパーセルらしい、ちょっと不思議な和声進行などが散りばめられた、なかなか魅力的な作品でありました。
いつもながら、私のパート譜切り貼りが遅い上に雑で間違いもあり、大変ご迷惑をおかけしました。スミマセン。
H. Purcell: «Prophetess or The History of Dioclesian» Z.627
本当に魅力的な曲だったのですが、特に終曲にはパーセルの天才性(変態性?)が端的に現れていましたね。終演後、ルーファス・ミューラーさんとも話したんですけど、やっぱり短調になった時のバスの進行ですねえ、不思議なのは。
ルーファス曰く、「ほかの普通の作曲家だったら、絶対にc-g-as-esとするだろうけど、パーセルはesではなくeにするんだよね。ものすごく魅力的だよ」。
私は、ヴィオラ担当でしたので、まさにその音を弾く係。それでルーファスが話しかけてくれたのでしょう。皆さんも、その天才性、変態性(?)を聴いてみてください。
ということで、私にとっても30回目の都留音楽祭が幕を閉じました。講師の先生方、受講生の皆さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。楽しかったですね!
来年の第31回が(いちおう)ファイナルとなります。なんとなく寂しい気持ちですが、何事にも終わりはあります。有終の美を飾れるよう、みんなで盛り上がりましょう。そして、未来へ向けて、新しい流れを作っていきましょう。私もできることを頑張ります。
来年、たくさんの方がこの都留に集まってくださることを願っています。
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