『日本人の99%が知らない戦後洗脳史』 苫米地英人 (コグニティブリサーチラボ株式会社)
Amazonの読み放題サービスが始まりましたね。さっそく登録して読んだ、記念すべき第一冊目がこの本。
まずはAmazonの Kindle Unlimited について。これは本当に画期的なサービスですね。特に私のような田舎者にはたまらない。我が家に和書12万冊の蔵書を誇る図書館ができたようなものです。
また、雑読派の私にとっても実に魅力的。けっこう新しい雑誌もあったりで、情報源がここのところのネットから、再び書籍回帰するような予感がします。これはいいことです。
そう、私の研究対象である出口王仁三郎や仲小路彰の、あの膨大な情報量、現代のネットのそれを軽く凌駕してしまう情報のソースは、ほとんどが印刷物なんですよね。雑誌を含む本と新聞。私もそこに回帰しようと思っていた矢先のこのサービス開始。今後の自分の変化が楽しみです。
たとえばこの本に書かれている情報は、インターネットの中にはなかなかまとまった形では出てきません。やはり書籍の形(もちろん印刷物ではないいう意味では抽象的な情報なんですが)で、つまり、苫米地さんの天才的な脳ミソでまとめあげてくれた形で享受できるのは、私たちネット市民にとっては非常にありがたいことです。
これで月980円なら安いものです。いよいよ街の本屋さんは厳しくなってしまいますね。音楽の分野では、たとえば私も利用しているGoogle Play Musicやamazonミュージックのようなサービスによって、もうすでに物質から解き放たれた抽象的世界に変化しています。
もともと、言語も音楽も情報であり、私の「モノ・コト論」で言うと「コト」にあたりますから、逆に今まで物質(紙やプラスチック)に依存していたあり方の方が異常だったわけです。
私たちには物質の所有欲があり、そしてそれが貨幣経済を生む原因になっていたわけですから、いよいよそこから解脱する時代を迎えたとも言えます。実際、経済においても、金から貨幣、紙幣、そして電子マネーへとコト化が進んでいますしね。
というわけで、前置きが長くなってしまいましたが、この本の内容も、ある意味ではそこに関連しているわけです。アメリカや日本の一部の権益者が、物質所有の欲望のために、私たち日本市民をうまくだましてきたし、今もしていると。
まったくそのとおりだと思います。しかし、前述のように、彼ら(それをユダヤだという人もいます)が自らの欲望を究極化した結果、面白いことに、私たち市民の意識の次元が上昇してまった、すなわちインターネットとグローバル経済網によって、世界同時に市民意識の抽象化(次元上昇)を成し遂げてしまったということにも注目すべきだと思います。
私の「国譲り理論」によれば、このような被洗脳状態というのは、無意識という他者性の高いモノによって、人間や国や地球が進化していくための一つの作法である、あるいは神の経綸であると考えられます。
ですから、変わり者の私は、この本を読んでなるほどとは思えども、一方であまり危機感は抱かないのであります。あくまで変わり者の私の個人的な感想ですがね(笑)。
ただ、こういう事実、歴史の真実や、表面上のストーリーや文脈を知った上で、なおかつ他者まかせにするということは、意識の上に無意識を置くことにほかならず、お釈迦様の教えにも違わない良いことだと思うのです。
いわゆる保守派の人々は、こういう事実を知ったことによって怒りさえおぼえて、自我を更に強く意識するようになります。逆にリベラルな方々は、こういう事実を知らず、あるいは知ろうともせず、ただお子ちゃまレベル(すなわち自分レベル)の理想を語って満足してしまいます。
それではいかんのですね。私はそういう第三の心のあり方を、それこそ王仁三郎や仲小路から学んでいるのです。
Amazon 日本人の99%が知らない戦後洗脳史
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