『日本人の99%が知らない戦後洗脳史』 苫米地英人 (ヒカルランド)
嘘で塗り固められたレジーム
これは実に面白かった。なるほど〜と目からウロコが落ち、真実が腑に落ちるという感覚。
このような視点で戦後史を見たことがなかったので、半ばショッキングでもありましたが、たしかに今まで教わってきた戦後史に付着した違和感はかなり払拭できたような気がします。
では、今後日本は、日本人はどうすれば良いのか。それについても、実に画期的な方策が提示されています(たとえば「国連脱退」!)。
詳しくは実際にお読みいただくのが一番です(ちなみにKindle Unlimitedでは0円で読めます)。
で、私はいつものように、この本を読んで考えたことをツラツラと書きたいと思うのであります。
日本は敗戦国であり、アメリカを中心とした連合国(戦勝国)に蹂躙され続けてきた…という事実に関しては私も否定しません。そしてそれに、「私たち日本が、日本人が悪かった」という、いわゆる「自虐史観」が乗っかってきていることも事実だと認めます。
しかし、そうした事実をして、「日本はやられ続けてきた、だまされ続けてきた」というの(たとえば保守派の皆さんの言説)もまた、私は「自虐史観」だと考えているのです。
そんなに日本という国や日本人は弱いのか?と疑問を持つわけです。そんなに簡単にだまされてしまうのかと。
ここで登場するのが、ワタクシ独自の(変わった)歴史観である「国譲り理論」です。
オオクニヌシの国譲りに象徴されるように、負けたように見せかけて、その魂を温存したり、場合によっては相手(敵)の中にある意味寄生して生き残ったりするという無意識的方法論です。
日本の歴史を繙いてみますと、そうした「智慧」によって、本質的に生き残ってきた事実を無数に確認することができます。ここではそれをいちいち挙げませんが、先の大戦での「敗戦」はその最たる例です。
ある意味、アメリカの言いなりになることによって(戦わないことによって)、その魂の部分を地下(無意識下)にしまいこみ、純粋保存するという方法。
そして、その純粋保存された「地下水脈」は、本当に必要な時に再び湧出するというわけです。
ここで私が思い出すのは、出口王仁三郎のことです。昭和10年の第二次大本事件によって王仁三郎は逮捕され、昭和17年の仮釈放まで6年以上牢獄で過ごすこととなりました。
これは表面的には国家弾圧によって大変な目に遭ったということになりますが、のちに王仁三郎が語っているとおり、それによって王仁三郎自身、あるいは大本は戦争に関わらなくてすんだわけですね。マイナスではなくプラス。
仮釈放については、戦況が危うくなって、軍部も政府も皇室も、いよいよ王仁三郎に頼むしかないという判断からという話も伝わっています。しかし、王仁三郎は「この戦争は負け!」と断言して、耀わんの製作に没頭していったと言います。
王仁三郎、大本と言えば「雛型理論」ですよね。私はこの王仁三郎の晩年のあり方が、戦後日本を象徴しているように感じるのです。ご存知のように、第二次大本事件は12月8日に勃発し、太平洋戦争の雛型になっているわけですから、その後の王仁三郎や大本の「不戦」「非戦」「戦争不関与」「(強制的)戦争放棄」が、戦後日本の雛型になっていると考えるのは、決して無理なことではないと思います。
そうしますと、そろそろ「仮釈放」になって、そして「耀わん製作」をする時が、日本にも訪れるのではないかと思われるわけです。
もちろん、またトンデモなことを言っていると思われて当然ですが、私はこの本を読んで、直観的にそんなことを思ったのであります。ただそれだけ。
そういう視点もまた面白いじゃないですか。そして、そういう視点、観点でもって、「戦後レジーム」を見なおしてみると、ある意味ではそれが必要悪であって、なかなか立派な御用の「姿形」であるとも思われてきます。
いかがでしょうか。この「国譲り理論」については、またいつか詳しく書きますね。今日はここまで。
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